当直中の衛生面

この仕事、とにかく当直が多い。
当直でなくても病院に寝泊りする羽目になることもよくある。
専門医前の研修期間中には4連直から20連直まで
とにかく病院のなかで過ごす時間が多かった。
そういう当直中にささやかに問題になるのが衛生の面である。
もちろん男性陣のなかにもきれい好きな人や潔癖な人もいるようだが、
まあ、おおむねおおらかというか、だらしないというか、
案外平気にしていることが多い。

当直業務中の医師はその昼間も普通に働いていたわけで、
夜に呼ばれない限りは横になっていてもよい。
 (寝れるとき寝ないとやっていかれない。
  朝帰れるわけでなく、翌日も朝から晩まで働くわけだから。)
それでもいろいろなことで突然呼ばれるので
おちおちトイレにもゆっくり入っていられない。
そういうわけで、お風呂にはいるタイミングが非常に難しい。
わたしはよっぽどのことがない限り、
暇になったのがたとえ明け方だったとしても
どうしてもお風呂(or シャワー)には入りたい派である。
シャワー浴びてるとコールが鳴って、裸のまま対応して
慌てて服着て飛び出していくことになるが、
それでも浴びないでいることは避けたい。
昔、シャワー室に電話がない病院では
バスタオル巻いて電話のあるとこまで走っていたこともある。
こんなとき、他の人に言っても、
「風呂入らないから不便かどうか知らない」とにべもない。
バスタオル巻いた医者が廊下を裸で走っているなんて、
患者の迷惑だからとかこじつけて、
事務に言って、電話を取り付けてもらった。

病院によって恐ろしいことに、医者用の浴室がないところもある。
またあっても、夜になると給湯がストップするところもある。
冬に行水する羽目になったりするわけである。
こういうことを同僚や同じ科の人々に「困るよねー」と同意を求めても、
「なにが?」という顔をされることが多い。
実際、当直のとき風呂(or シャワー)に入らないという人が実に多い。
3連直ともなると、
お願いだからシャワーを浴びてくれという臭いを発散する人がでる。
もちろん、面と向かってお願いすることになる。
手術のとき手洗う前に、よーく体洗ってこいってかんじ。

当直室というのがまた曲者で、これがたいてい日のあたらない
屋根裏部屋チックなところにあることが多い。
湿気がすごかったり、ほこりがすごかったり、まあ、汚いことが多いわけで
そこに居る時間など2-3時間であるのに、
朝になると体中が痒くなることがある。
こういうとき、他の人に「あそこで寝ると痒くならない?」と聞いても、
意外と賛同してもらえない。
勝手に自腹でバルサンを買ってきて、
夕方のうちに焚いたりして解決しているが、
ちゃっかり後になって他の人が「最近は調子がいい」とか言ってたりする。

当直着といわれるオペ着の使い古しも
通常はクリーニング済みのものが用意されているわけだが、
田舎の病院などであきらかに誰かが着たやつを出されることもあり、
注意が必要である。シーツや枕カバーも同様。
ぼけぼけしていると気持ち悪いことになる。

そういうのを変えなくても平気だという人が多すぎて、
女の中ではだらしない部類のわたしでさえ、
潔癖症になったかと思うほどである。
でもやっぱり、だれかが顔を付けてたり、汚い頭を付けて、
もしかしたらよだれも付いてるかもしれない枕カバーなんて耐えられない。
どんなに疲れて寝る間が惜しくても、新しいリネンを探し出して、
変えるまでは寝る気にならない。
これって正常な感覚だと思うのだが。
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by decoppati | 2005-03-07 18:29 | 脳外科の仕事
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