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体の調子が悪いとき

外科系の科はグループ制になっていることが多く、
医者が何人かの単位でグループを形成しており、
各々の受け持ち患者をみんなで把握しておくシステムをとる。
入院患者には担当医が決まっているが、その受け持ちが
長い手術や休み、緊急事態のためにすぐに駆けつけられないときに
お互いカバーできるようになっている。治療は間断なく続けられる。
それでも患者さんの担当医に対する依存は高く、
居ないと知ると不安になる人や家族がいる。

体調が悪いからいって仕事を休むという風習はない。
他の職種でも同様のところもあるだろう。
ただ、他の職種の人からよく「電話して休んじゃえばー」と
気楽に言われるので、かえってびっくりする。
風邪をひいて高熱がでて、だるくてふらふらしても
足を骨折して馬鹿みたいに腫れていても、
交通事故で全身打撲しても、
歯周炎で激痛に見舞われていても、
入院してしまうなど物理的に行かれないというわけでない限り、
勤務には普通に行くし、仕事はこなさざるを得ない。
当直などはとっさに誰かに代わってもらうことが難しい。
重患や外来も代わってこなしてもらうのは大変である。
感染症なんかだったら、
勤務に行って誰かにうつすほうが心配だともよく思うが。

だからなにごとにも予防が大事。
喉の調子がちょっと悪くなってたら、すぐフィニッシュコーワ。
それでだめなら早めの感冒薬、しかも二倍服用。
(お勧めしているわけじゃありません、
 こんな気違いじみたこと。念のため。)
どうせ眠くなっても、寝られない。
これで調子が悪くなるようなら、気力で頑張る。
なまじ高熱だとわかっても、
気が弱くなるばっかりで、仕事を休める訳じゃない。
だからどんなに体が熱くても、絶対に体温は測らないことにしている。
あと、事故には極力遭わないように気を付ける。(って当たり前だけど)
とにかく痛くなったら強烈に効く薬、湿布、下肢の腫れには挙上、など
短期で災いを終わらせるためになんでもする。あとは気力。

人が豊富で余裕があれば、
もっと簡単に肩代わりしてもらうことができる。
施設によってマンパワーも忙しさも
任されている仕事の大きさも異なるだろうが
まあ、どこでも同じ様な感じではないだろうか。
by decoppati | 2005-03-12 15:18 | 脳外科の仕事
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