女性の女性不信.1

学生の時、人体の解剖実習の前に一悶着あったのは面白かった。

ご遺体の解剖実習は、ほぼ毎日、午後一杯、
数ヶ月にわたって続く長期の実習である。
体は大体左右対称で1対ずつ臓器があることが多いため、
左右に分かれて2人ずつ、一体で計4人の学生が
組になって行われることになっていた。

長期にわたって非常に貴重な解剖をするため、
息のあった人と組むのが好ましいとされ、
出席番号順ではなく、学生の希望で組を決めることになった。

クラスの女子たちのそのときの混乱ぶりに驚いた。
いつもは異常なほど女子だけで徒党をくんでいる女子たちが、
仲のいい女子同士組むことをせず、
各々、一目散にいろんな男子に近づいて、
解剖のペアを一緒に組もう、と懇願しまわっていたのだ。
解剖の実習は要領のいい人がいないと、
連日夜遅くまでかかってしまうという恐怖感からだったらしい。

面白いことにわたしは逆に男子からスカウトされた。
違うクラスの男子だったが、
どこからか私のこれまでの実習での実績を聞き及んでいて
男女など全く気にせず、
なにより要領よく実習をこなす相棒と目して頼んできた。
それは結果として、お互い、いい選択だった。
その後、半年近く、私たちは、なによりクラスで一番
きれいで要領のよい解剖を行うことができた。
空いた時間でアトラスと照らし合わせて勉強する暇もつくった。

男子もいろいろいるから、たとえ女子を避けても、
その男子が優れているとは限らない。
女性同士にも、一般的な能力に関して、
根強い女性不信があるのは残念なことである。
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by decoppati | 2004-11-29 19:41 | 女性のハンディ
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