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医者のエゴ。宴会での静かなバトル。

大学病院に居るときは、送別会、歓迎会、納涼会、お疲れ会など
折に触れて看護婦さんを大挙誘った上での飲み会が
盛んに行われていた。

こういうときの男性たちの考えはとってもシンプルである。
なるべくかわいい子、きれいな子を最優先的に誘う。
芸達者な看護婦さんも人気がある。
男あしらいがうまい子はいつでも呼ばれる。
普通の面相の普通に気立てのいい子も来ていいわけだが、
上のような子が来てる上であることが絶対条件である。
あるグループ長が飲み会の当日に来る面子を聞いて
不毛だとかいって、激怒して
そこの若い衆を真面目に怒鳴り散らしていたり、
それを若い子が真剣に反省してたりするのは
はっきりいってお笑い草だ。

そういう上司の御機嫌を伺うべく、
下級生はせっせと飲み会に看護婦さんを誘っていく。
その実、かわいい看護婦さんが行きたくないのには
そんな上司にこそ元凶があったりするわけで、
まるで不条理の世界である。

そんなふうにして底引き網的に騙されて集められた面子はというと、
これがまた職場もばらばら、
女の園ならではの反目する同士だったり、
少なくとも仲のいいグループと全く違う人同士だったりで、
場の冷えること必至なのである。
飲み会の冷たい雰囲気を察知するのは、
当の看護婦さんたちと女性医師ぐらいのものか。
反目する人がちょっとはしゃぐと、
ちがうグループの子達がタバコふかしながら
「やってらんねー。ぶってんじゃねーよ。」なんて
男に聞こえないように言ってたりする。
(男性医師はぶーたれている群にはまず近づかないので
そんなこととは露知らず、はしゃいでる華やかなところに群がっている。)

ついでにいうと、こういうぶーたれてる群に
マッチポンプ的に近寄って親身に話を聞いてるフリを専門とする輩もいる。
これはこれで、知能犯なのだが、
おとなしい看護婦さんの人気がかなり上がったりする。

とにかく女の園のルールを知らずして、
やたらめったらに人を誘うと影で恐ろしい足の引っ張り合いが
繰り広げられてしまう。
男性医師たちが知らない、気付かないうちに
やたらに水面下で繰り返されるバトル。
(そこでひたすらただの観察者となる女性医師。)

幹事が、来た人皆が屈託なく楽しめるような会にしたいなら、
彼女たちの交友関係を熟知し、
相互関係を念頭に置くのが必勝法である。
自分の気に入った子たちを彼女たちの相互関係抜きに
全て一同に集めたいのは医者のエゴでしかない。
by decoppati | 2005-05-09 01:47 | 男性医師の生態
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