大晦日・元旦

年末12月28日は予定の手術の最後の日で、
多くの病院で「メス納め」といわれる。
救急をあまりとらない病院でも、その「メス納め」のあとに
だらだら緊急手術が続くのは産婦人科と脳神経外科である。

前に書いたように脳神経外科では冬に緊急手術が多い。
これまで十何回か年末年始を過ごしてきたが、
穏便だったことは稀である。
大晦日に当直をしていて緊急手術となり、
手術中に元旦になったことも何回かあった。
よもや当直でなくて、
娑婆にいても手術のために呼び戻されたりする。
気が効く外回りの看護婦さんが0時ちょっと前から
カウントダウンをしてくれたりすると、
患者さんには申し訳ないがちょっと手術の手を休めて
手術室内にいる麻酔科、看護婦さん、先輩後輩に新年の挨拶をする。
外回りからなにもいわれないと、手術に熱中しているうちに
知らずに元旦を迎えており、起きていたのにカウントダウンもできず、
間抜けな気分になるものである。

2000年、2001年の元旦0時はY2K問題で
集中治療室(ICU)にへばりつかされていた。
人工呼吸器を装着された患者が多くいるためである。
もし大規模な停電になった場合、それが5分で回復したとしても、
患者へのダメージが予想されたせいであった。
実際は多くの病院は自家発電器を持っており、クリティカルな部署は
そちらにスウィッチする仕組みになっている。
もし作動しなかった場合、医者が手でアンビューバッグと呼ばれる、
換気のための器具を使って、患者の呼吸をさせなくてはならない。
幸いにして、なにも起こらなかったが、
その両年は大晦日から元旦にかけて当直以外の医師も
もしもに備えて出勤する羽目になって大変迷惑な話であった。
(ちなみにそんなときにも手当てなど一切ないのである。)
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by decoppati | 2005-01-01 02:01 | 脳外科の仕事
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