「ほっ」と。キャンペーン

インターネット前夜

まだインターネットが普及する前、
携帯電話がまだでかくて都市のみでしか使えなかったときの話である。

雑巾のような待遇だった外科系研修医にとって、
当直じゃなくても自分のプライベートな自由時間を持てるのは
非常に限られた時間帯だけであった。
深夜2時から明けて7時頃。
普通であれば寝ればいいものを、
ここぞとばかり有効に使いたくなったものだった。

友人にも交際相手にも家族にもなかなか連絡できない身は辛い。
そのままにしておくと誰からも疎遠になってしまうから。
たまにはゆっくり連絡したいわけだが、
こういう時間がとれるのは唯一そんな時間帯だけだった。
しかし、どんなに親しくても
緊急事態でもないのに明け方に電話するのは憚られる。
というわけで自由時間に悠々連絡できる相手は自ずから決まってくる。
時間が丁度さかさまになる国にいる友人や夜行性の職業の人達。
女性の友人が悩んで夜眠れずに、
相談の電話してくるのさえwelcomeであった。
思えばその頃は病院も暢気で、
院内から外線で外国に電話掛けてたけど、お咎めなかったなあ。
その頃、夜中に他愛もない会話につきあってくれた友人に感謝である。
これらは本当にいい気分転換になった。
寝不足になったとしても、睡眠とは換え難い平安をもたらしてくれた。

そして10年前頃からまずインターネットが普及したことで
どの時間でも相手の迷惑を心配せずに
コミュニケーションをとれるようになった。
これはこういう生活をするものにとって画期的な改善であった。
昼間の仕事の自宅住まいの友人にも気兼ねなく連絡できるなんて。

自分も今となっては普通に電話する時間さえとれる余裕もあるし、
研修医も時間に相当余裕があるし、それほど切実ではないのだけれど。
[PR]
by decoppati | 2006-04-03 23:00 | 脳外科の仕事
<< 収入の格差が気になる? 仕事を辞めて自由になる人たち >>