医療従事者の人権って?

堅い話をするつもりはないが、
新聞、ニュースなどで患者の権利の話は花盛りだが、
逆に医療従事者の人権の話はとんと聞いたことがない。

処置をしたり、手術をする際に患者さんには
感染症のチェックを受けていただくものである。
第一には他の患者に感染症をうつさないため、
そして、術者や血液を扱う医療関係者に
うつらない工夫が必要なためである。
感染症の患者さんの処置や手術の後は特に念入りに消毒をする。
通常チェックする感染症というのは、
梅毒、B型肝炎、C型肝炎の3つである。
HIV, ATLのような命に関わる感染症も問題になっているが、
特にHIVは本人などの了承がないと調べることができないこともあり、
必須の検査には入れられず、緊急で調べることはまずできない。
ということで、もしHIVの患者がいても知るすべがない。
手術や処置の際、誤って使った針を刺してしまったり、
血しぶきが目に入ったりすることは往々にして起こるもので、
そういったときに殉職みたいに感染する可能性は残されている。
もし感染症と知っていれば、ゴーグルをするとか手袋を2重にするとか
ことさら血液や体液との接触に注意することができるのだが。
患者さんの人権の前では、医療従事者の人権は軽い。

また病気で前後不覚になった人、泥酔した人、
もとから精神を病んでいる人、乱暴者など、
患者にはいろいろな人がいる。
そういう人たちが
医療従事者を殴りつけたり、蹴っ飛ばしたり、
つばを飛ばしてくる、
怒鳴ったりわめき散らすなどは日常茶飯事である。
病気だから仕方がないわけで、
なにをされてもまじめに目くじらを立てることはできない。
しかし、なかには患者の人権をふりかざして、
こちらが反撃できない立場であるのを逆手にとって、
乱暴狼藉の数々をしにくるとんでもない人もいる。
そういう人は病気のためでなく、
もとからそういう気質の人なのだ。

ちょっと殴りかかられたぐらいで
「公務執行妨害」で逮捕できる警官がうらやましくなる。
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by decoppati | 2005-02-05 21:10 | 脳外科の仕事
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