メンス

看護婦さんたちが親しくなると必ず聞いてくるのが、
メンスについて。
そして、男の人が多分あまり知らないし、
思いもしないのが、またこのメンスなのだ。

大学病院での脳神経外科の手術は、
昔は10時間をゆうに超えることが多かったし、
レジデント1年目にも16時間レベルを3回以上経験した。
わたしは幸いにして生理痛を知らず、
また月経周期が非常に規則的なので助かっている。

しかし。
絶対に、絶対に、周りにメンスであることは知らせたくないし、
ましてや、何か不都合があっても、メンスのせいだとは
絶対に言いたくない。

悔しい思いをすることは多い。
手術のぎりぎり前にトイレにすっ飛んで言って
スーパータンポンに薄手のナプキンを装着。
終わったらまた、トイレにすっ飛んで行きたいわけだ。
手術着は大抵、薄いので。
たとえ6時間の手術だとしても。
まだ、専門医前の頃は陰険な上司に、
「手術終わってすぐに場を離れるとは何事だ」と怒鳴られたこともある。
しかしなにも言い訳などせずただ「申し訳ありません」と謝っておいた。
内心、
「馬鹿だな。メンスがあることさえ思い至らないなんて。
男は楽なくせに。」とつぶやいていた。

10時間以上の手術についたとき、メンスだったら、
レジデントの頃でも、術前にお腹壊したとか匂わしておいて、
「トイレに行ってきていいですかー」とだけ行って外にでる。
またはなにか病棟の仕事にかこつけてトイレに行く。
そしてまた手洗いをして、手術に戻る。

一般病院の脳神経外科では大体の手術が
4-5時間までの手術なので、なにも困ることはない。
また、自分が指導医になってからは、
自分のペースで事を運ぶことができるので
どうにでもなる。
よもや長い手術でも、助手も含めて
トイレ休憩をいれればいいのだ。

これまでずーっとそうやってやってきて、
幸いなことに同僚にメンスについて聞かれたことがない。
口が悪い上司は
「いつ生理になってるのかわからない。ほんとはないんじゃないか」
とまで言っていた。

そうやって、心の中で、
男の人が寝れない、食べれない、トイレに行かれない程度のことだけで
大騒ぎしているのを呆れて笑っている。

女だと、それに加えて、差別やメンスもあるんだから。
それでもへっちゃらで、元気に見せていくスタミナがあるぞー。
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by decoppati | 2004-12-13 22:13 | 女性のハンディ
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