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謝礼のいきつくところ

私立の大学病院などではどんなに固辞しても
患者さんから「謝礼」をいただくことがある。
大学病院ではそれが大それた額であることもある。

うちの医局は、共産主義的に扱うのでちょっと気が楽である。
どんなにそれが個人宛であろうが、
それをグループ毎に医局で預かるシステムである。
自己申告制だが、大抵ネコババすることはないと思う。
毎日のグループみんなの昼飯代や、グループでちょっと買いたい本や、
消耗品、その他、みんなでとる夕食代などに使うわけだ。
時に直接患者さんからお礼をもらうことのないスタッフ
(看護婦やコメディカル)の慰労の食事会などにも使う。
主には純粋に仕事に関することに使われる。
グループの中でも、お礼をいただくのが多い人、
少ない人が存在するが、すべて均一に恩恵を受けるわけである。

病院で過ごす時間が多いので、
そのお金が多ければそれはそれで欲しい教科書も手に入るし、
消耗品も買ってもらえるし、おいしい物も食べに行かれるしで、
いいこと尽くめである。

しかし、問題は各々のグループ長だ。
グループ長といわれるのは講師連中だが、
この人の考えひとつでこの金の使い道が微妙にゆがんでいく。

最低なのは、グループ内外で人を集めて、
風俗店や外人のおねえさんが付くバーなどに繰り出す場合。

患者さんが私宛名前でくださった大金が
なぜか私抜きでの馬鹿らしい遊びに消えていく。
せめて連れてってくれれば、文句はないが、
ケツの穴の小さな連中のこととて、
絶対に女の私を連れて行くことはしない。
行って、水商売の女を観たり、
痴れた遊びをする男性陣を観察してみるのも面白そうなのに。

そうして、残金が乏しくなって私にいいことなど何もなくなる。
馬鹿らしい。
こういうときは、いっそネコババすればよかったとさえ、
思うものだ。
基本的に、「謝礼」なんかなくていいのだけれど。
by decoppati | 2004-12-13 22:35 | 脳外科の仕事
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