生ものをいただいたとき。当直室クッキング!

「伊勢海老&あわび」 大格闘料理 12月15日
山村氏のブログをみて思い出したことがある。
前に現金による謝礼について書いたが、
これがまた、生ものや品物をいただくこともある。
特に、海に近い病院にいたりすると、
患者に漁業関係者が多く、
伊勢海老、あわび、床節、さざえなどが箱一杯とか、
しゃこのゆでたのを沢山とか、干物をたんまり、とか
恭しく烏賊ソーメンを皿にのせたのを、
いただく羽目になることがある。

こんなときそれが当直でない日なら
家に持って帰って、人を招いてにぎやかに食べたり、
料理屋に持ち込んで好きな料理に作ってもらって
食べることもできる。
そういうときに限って当直が重なっていて家に帰れないことも多い。
医師の当直というのは、前にも書いたが、
勤務明けの休みというのがないので、
2連直、3連直となると、2泊3日あるいは3泊4日分
ずーっと病院の中に居て働き続けることを意味する。

そんなことして、家に帰る日を待っていると
生ものが悪くなってしまうので、工夫する。
1.涙をのんで、もらった日のうちに家に帰れる人にあげてしまう。
2.病院の中、特に医師の居るスペースにはもちろん料理器具などない。
  しかし、そこをなんとかして、無理やり調理して、食べてしまう。

山村氏のごとく、素敵に調理できれば食材も喜ぶだろうが、
背に腹は代えられず、病院の中で調理することも多かった。

やりかたは、いうに忍びないが、以下の要領である。

<当直室クッキング>
伊勢海老は動いているやつがくるので、
生食する場合には、包丁を食堂のおばちゃんから借りてきて、
うまく切れ目をいれてさばけば簡単に刺身ができる。
コツがあるので慣れればうまくできるようになる。
そうじゃなければ、動いているまま電子レンジに放り込んでチンする。
ほどなくして動かなくなって、赤くなるので、
マヨネーズでもしょうゆでもつけて食べる。それでもおいしい。

あわびは、まず塩を身にごしごしこすり付けて、身を締める。
殻から身と肝をはずす。
それにまず酒をふり、アルミフォイルにくるんで
トースターで10分ぐらい蒸す。
そしたら出して、表面に切れ目をちょっといれて
今度はガーリックパウダーをふって、バターを置いて、
しょうゆをちょっとたらして、アルミフォイルの上を開けたまま焼く。
あぶる程度でよい。
これでやわらかい、あわびのガーリックバター焼きが完成。
当直でも結構立派な御馳走ができるのだ!
ちなみにちょっと酒やバター、ガーリックパウダーを調達するために
下級生に10分ぐらい留守番しててもらったりするが。

さざえはふたを開け、中身をフォークで取り出して、
食べやすく、3-4切れに切って殻の中に戻す。
熱湯に本だしの素を溶かし、酒をちょっといれ、しょうゆをいれて、
汁を作り、これを殻の中に注いで、トースターで12分ぐらい焼く。
これでおいしいサザエつぼ焼きが完成。

床節は単にお皿に乗せてサランラップかけて、
電子レンジでチンすれば十分おいしい。
本当は塩水でゆでればいいのだが。

こんなことやってるうちに、病院の中でもその区画が
なんだか海の家みたいな潮の香り一杯になってしまい、
だいたいいろんな人に見つかってしまうことになる。
しかし、これまで誰にも叱られたことがない。

ある病院長(大学の教授である)に踏み込まれたときも、
呆れて笑っている彼に、できたての品を差し出したら
嬉しそうにもらってすたすた帰っていった。
食べ物の誘惑に勝てる人はなかなかいない。
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by decoppati | 2004-12-16 14:37 | 脳外科の仕事
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