2004年 12月 08日 ( 2 )

学生のときできないと思いつめていた事柄

学生のときには、きっとできないと思いつめても、
意外と医者になってみると平気になることがある。

朝起きること。
これは学生のとき、大の苦手であった。
しかし、仕事を始めてからは、
必要に迫られて自ずとできるようになった。
今でも早起きは苦手だが、
それでも学生のときのように寝坊していいわけがなく、
いやいやでもとりあえず起きて病院に行くことはできる。
当直明けでも朝から働くことなんか、
訓練でできるようになるものである。

何日も病院に泊まること。寝ないこと。
学生実習で、救急病院に1週間泊まって実習したとき
睡眠がとれないことがとても苦痛だった。
これがずっと続くなんてどうやってできるのかな、
と思っていた覚えがある。
これもやってみると、文句いえる立場でさえなく、
いきなり日常になってしまうので平気になる。
むしろ、仕事で寝ないのに慣れてしまうため
家に帰れるときには、妙に貪欲になって、
あれもこれもしたいことの限りを尽くすようになる。
楽しいことで寝不足なのは、全く苦にならない。
そうしなければ、
人生なにが楽しいのかわからないので仕方がない。
あと、外国に行っても全く時差ボケしなくなった。

食事が満足にできないこと
これにもある程度、慣れることができる。
しかし、はっきりいって、血糖が落ちてくると、
集中力がなくなり、気力もなくなり、いらいらしてくる。
そういうこともあろうかと、
ラクダのように食べられるとき食べるようになる。
ま、そう思って、なにもなかったりすると太るだけだが。
また、集中治療室の片隅にキャンディやキャラメル、チョコなどを
忍ばせて置いて、空腹の時に食べると効果絶大である。
へろへろになっていれば、
看護婦さんが食べ物を何かしら与えてもくれる。
悪びれずに御馳走になればよい。
[PR]
by decoppati | 2004-12-08 00:46 | 脳外科の仕事

女性の女性不信.2

我ながら、女性に偏見持ってるなあ、と思ったことを2つ。

自分が脳神経外科に入ろうと思ったとき、
もし、患者だったらどう思うか考えた。
もし、命に関わる病状や、重い後遺症が残る重症の
患者の家族だったら。
病院に泡食ってかけつけて、説明にでてきた担当医が
若い女医だったらどう思うか。
そのとき、正直言って、自分だったら
「他に先生はいるんですか」「先生だけで手術するんですか」
とか聞いちゃいそうだなあ、と思った。
それが多分これから自分が受けるであろう、
仕打ちだとなかば諦めていた。

しかし現実には、世の中のひとが
それほどの偏見を持っていないことがわかった。
これまで10年以上この世界でやってきて、
(もう「若い女性」ではなくなってしまったが)
幸せなことに、そういうことを全く聞かれたことがない。
治療について説明した後、あたりまえのように
「先生、どうぞお願いします」といわれてきたことに感謝する。
自分のほうがよっぽど女性に不信感があるのかもしれない。

もう一つ。
病状を説明するときに、脳外科の特徴として、
患者自体の意識がよくないことが多いので、
患者の家族を相手に説明することがとても多い。
特に急を要する、生命や機能予後に関する
重要な話をしなければいけないとき、
女の人1人だけしか来なかったりすることがある。
そういうとき、つい尋ねてしまうことが、
「どなたが男の方は来ますか?」である。

経験上、往々にして女性はパニックに陥りやすく、
また、論理的な話を感情的にしか理解してくれない傾向があり、
どんなに説明してもなかなか実像を受け入れてくれないからである。
インテリジェンスに関係なく、男性の方がこういう話を
現実的にとらえるのが早い傾向があると感じる。
しかし、こういうことを聞く私自体、
自分の持つ女性への偏見をやっぱり持っているわけで、
ときに自分自身にうんざりしてしまうのである。
[PR]
by decoppati | 2004-12-08 00:23 | 女性のハンディ