2004年 12月 13日 ( 2 )

謝礼のいきつくところ

私立の大学病院などではどんなに固辞しても
患者さんから「謝礼」をいただくことがある。
大学病院ではそれが大それた額であることもある。

うちの医局は、共産主義的に扱うのでちょっと気が楽である。
どんなにそれが個人宛であろうが、
それをグループ毎に医局で預かるシステムである。
自己申告制だが、大抵ネコババすることはないと思う。
毎日のグループみんなの昼飯代や、グループでちょっと買いたい本や、
消耗品、その他、みんなでとる夕食代などに使うわけだ。
時に直接患者さんからお礼をもらうことのないスタッフ
(看護婦やコメディカル)の慰労の食事会などにも使う。
主には純粋に仕事に関することに使われる。
グループの中でも、お礼をいただくのが多い人、
少ない人が存在するが、すべて均一に恩恵を受けるわけである。

病院で過ごす時間が多いので、
そのお金が多ければそれはそれで欲しい教科書も手に入るし、
消耗品も買ってもらえるし、おいしい物も食べに行かれるしで、
いいこと尽くめである。

しかし、問題は各々のグループ長だ。
グループ長といわれるのは講師連中だが、
この人の考えひとつでこの金の使い道が微妙にゆがんでいく。

最低なのは、グループ内外で人を集めて、
風俗店や外人のおねえさんが付くバーなどに繰り出す場合。

患者さんが私宛名前でくださった大金が
なぜか私抜きでの馬鹿らしい遊びに消えていく。
せめて連れてってくれれば、文句はないが、
ケツの穴の小さな連中のこととて、
絶対に女の私を連れて行くことはしない。
行って、水商売の女を観たり、
痴れた遊びをする男性陣を観察してみるのも面白そうなのに。

そうして、残金が乏しくなって私にいいことなど何もなくなる。
馬鹿らしい。
こういうときは、いっそネコババすればよかったとさえ、
思うものだ。
基本的に、「謝礼」なんかなくていいのだけれど。
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by decoppati | 2004-12-13 22:35 | 脳外科の仕事

メンス

看護婦さんたちが親しくなると必ず聞いてくるのが、
メンスについて。
そして、男の人が多分あまり知らないし、
思いもしないのが、またこのメンスなのだ。

大学病院での脳神経外科の手術は、
昔は10時間をゆうに超えることが多かったし、
レジデント1年目にも16時間レベルを3回以上経験した。
わたしは幸いにして生理痛を知らず、
また月経周期が非常に規則的なので助かっている。

しかし。
絶対に、絶対に、周りにメンスであることは知らせたくないし、
ましてや、何か不都合があっても、メンスのせいだとは
絶対に言いたくない。

悔しい思いをすることは多い。
手術のぎりぎり前にトイレにすっ飛んで言って
スーパータンポンに薄手のナプキンを装着。
終わったらまた、トイレにすっ飛んで行きたいわけだ。
手術着は大抵、薄いので。
たとえ6時間の手術だとしても。
まだ、専門医前の頃は陰険な上司に、
「手術終わってすぐに場を離れるとは何事だ」と怒鳴られたこともある。
しかしなにも言い訳などせずただ「申し訳ありません」と謝っておいた。
内心、
「馬鹿だな。メンスがあることさえ思い至らないなんて。
男は楽なくせに。」とつぶやいていた。

10時間以上の手術についたとき、メンスだったら、
レジデントの頃でも、術前にお腹壊したとか匂わしておいて、
「トイレに行ってきていいですかー」とだけ行って外にでる。
またはなにか病棟の仕事にかこつけてトイレに行く。
そしてまた手洗いをして、手術に戻る。

一般病院の脳神経外科では大体の手術が
4-5時間までの手術なので、なにも困ることはない。
また、自分が指導医になってからは、
自分のペースで事を運ぶことができるので
どうにでもなる。
よもや長い手術でも、助手も含めて
トイレ休憩をいれればいいのだ。

これまでずーっとそうやってやってきて、
幸いなことに同僚にメンスについて聞かれたことがない。
口が悪い上司は
「いつ生理になってるのかわからない。ほんとはないんじゃないか」
とまで言っていた。

そうやって、心の中で、
男の人が寝れない、食べれない、トイレに行かれない程度のことだけで
大騒ぎしているのを呆れて笑っている。

女だと、それに加えて、差別やメンスもあるんだから。
それでもへっちゃらで、元気に見せていくスタミナがあるぞー。
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by decoppati | 2004-12-13 22:13 | 女性のハンディ