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当直室で寝ると痒くなる。

病院には当直室というのが用意されており、
当直の医師はそこで寝たり、
場合によって待機することになる。

病棟の奥だったりすると
夜中患者のうめき声が響いてきたり、
霊安室の隣だったりすると、
線香の匂いとともにすすり泣きが聞こえてきたり、
建物の一番上にあって見晴らしがいいが、
よくみると見渡すばかり一面お墓だったりする。

大体、当直室は病院の中でも奥まったところ、
ただでさえ湿気がこもるようなところに設置されていることが多い。
日中には締め切った部屋の中であるからして、
なんともカビくさいような湿気があるようなところが少なくない。
大体どこでも、エロ本やゴルフ雑誌、
要るんだか、要らないんだかわからないダンボールなどが散乱しており、
それの上に埃が溜まってたりもする。
寝具はというと、どこでも
いつクリーニングしたのかわからないマットレス、枕、
掛け布団をずーっと使用している。
リネンだけは取り替えているものの、
それも病院によって毎日ではないところもある。

かくして、当直室で寝ると体中が痒くなることも少なくない。
痒くなったり発疹がでるのが嫌で、
当直室には必要最小限しかいないことにしたりもする。
結果、睡眠がなおさらとれなくなる。
そういうとき同じ科の仲間に聞いても、
まず同じように困ってる人がいない。

それでもある日勝手に
マットレス、枕、掛け布団をクリーニングに出してもらい、
(外勤先でもそういうふうにお願いする。
 リネンが交換してなければ絶対寝る前に交換する。)
大事なんだかどうかわからないエロ本も雑誌も
ずっと放置してあれば一気に廃棄し、
ダンボールの中身もちらっと精査して大体捨てちゃう。
バルサンを自腹で買って、適当なときに焚いておく。

その後は見違えて快適になるもので、
そうなってみると現金なことに下級生が、
「最近、体に発疹がでなくなったー。」とかいって喜んでたりする。

男性陣は自分でそこまでするほど困らないらしいが、
私はやっぱり耐えられない。
別に潔癖症ではないし、ずぼらな部類な私でさえも。
気が付いたものほど、仕事が増えるのが道理である。

ちなみにリネンが新しくても、
怪しい寝具に止むを得ず寝る羽目に陥ったら、
どこか病棟から洗ってあるバスタオル、タオルケットをぎってきて、
枕をぐるぐる巻きにし、体をタオルケットで蓑虫にするのがお勧め。
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by decoppati | 2005-08-26 17:53 | 女性のハンディ

夏休み

この仕事をしていて、つくづく思うのは
休みがどうしてこんなに少ないのかということ。
そして、それなのになぜ自分は仕事を続けているのか、ということ。

御存知の通り、週末や祝日が休みになるとは限らない。
平日の夜もそのまま休みとは限らない。
オンコールや当直といったdutyはずーっとついて廻る。
最盛期は一ヶ月に正規の当直数が20日を越えていた。
当直が月15日以下になったのは
医者になって10年超えてからだ。
重患や急患のために突然泊まりになることもある。

大型連休や、盆暮れ正月がまるまる休みになるなんてまずない。
どんなに休みに働いても、代休という制度は全く無い。
休みは無くなるばかりなのである。
ちなみに当直費なんてたかが知れてる。
勤務医の収入なんて、
商社マンや銀行員とどっこいどっこいか、負けてるぐらいだ。

公立の病院に派遣されているときでも、
もちろん公務員は有給を使っていいことになっているのに、
医局のほうの慣例と人手不足のために全く休みがとれない。
閑散期に海外旅行を楽しむ看護婦さんたちを
うらやましく見つめている。

レジデントのときは夏休みは3日だった。
「よくやってるから」といって一日多くしてくれて3日とれた。
夏休みの予定は上の先輩からとっていくから、
レジデントは突然、「明日から休めば?」とかっていうかんじだった。
旅行を予定することなんてできなかったが、
貴重な休みだから、しゃかりきになって急遽体裁をつくろったものだ。
結局、こういうときはいつも空いている四国が
土壇場の旅行の恰好のターゲットとなった。
無理やり遠出。無理やり夏休み。
行くからには何も考えず楽しめるのが一番いい。

レジデントからあがるとやっと1週間の休みがもらえるようになった。
最初は、やはりいつとれるかは先輩次第で、彼らが決めないと決まらず、
結局、急遽の休みとなり、予定の旅行なんてできない時期が続いた。

専門医になるあたりから
やっと自分の都合で夏休みが取れるようになった。
相変わらず1週間、一回だけ。
年間で連続の休みはこれ一回。
大学に居る連中は、実は2週間とっているが、
面白いことに他のことはばしばし愚痴るくせに、
こと、夏休みのこととなると黙っている。
うーん、うらやましい。
行きたいところもやりたいことも沢山あるし、
それをするだけのお金もあるが、
いかんせん一番大事な時間だけがない!
休みがもらえるのなら、どんな厳しい勤務も耐えられるよなあ。
休み無くてもやってけるんだから。

それにしても快楽主義的な私が、休みもないのに
どうしてこの仕事を続けているのか自分でも不思議。
全然そういう素養ないと思うが、もしやマゾだったりして。。。
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by decoppati | 2005-08-20 19:41 | 脳外科の仕事

学内恋愛の末路

こないだ男の同級生と話していて気が付いたことだが、
学生時代に誰と誰が付き合っていたとかって
あんまりゴシップ好きじゃなくても意外とよく覚えているものだ。
というのはこれが話のメインではなくて、
違う学年の医者の話がでたときに、
それって〇〇と付き合ってた人だ、とか、
△△の前の旦那だとか、っていう認識の仕方をするので気が付いた。
それから脱線して、他人が
その後の彼らの交友相関図を話せるのだからおかしなものだ。

学生のときは危ないほど無防備で、
学内でばんばん恋愛するタイプの女の子たちは、
すごく図太いか、なにも考えていなかいかのどちらかだと思った。
普通の大学ならまだしも、
大学に残る卒業生がとても多い医学部では
同窓生同士の付き合いがほぼ一生続く。
ティーンエイジャーのときからお互いを知っている世界である。
学生のとき、別れ際に修羅場になって
双方から性的なことも含めて中傷暴露合戦なんか繰り広げたら、
周囲の人間はその内容を面白すぎて忘れたくても忘れられない。

また、面白いことにそういう女子のほかの男子同級生との関係は
そのときつきあっている子を介していることが多く、
別れると自然とその男子の周囲の子とも疎遠になる。
学内を荒らしまわってた女には
医者になっても同級生の男子たちから冷たい視線が注がれる。
恥ずかしい話とか、セックスのときの癖とか、
学内であまりに広く知られていて、今更、なんだかかわいそうになる。

とにかく医学部なんて職業訓練校みたいなもんで、
望むと望まざるとに関わらず、
医者になっても学会活動や病院関連、大学組織などで
同窓生と関わる機会が全くなくなることはない。
まあ、10年、20年後に
話のサカナになるようなことは避けるに越したこと無い。

誰にもばれないように秘めやかに行うか、口止めするか、
暴露するなんて口の軽い奴と付き合わないように
若いときから見る目を磨くかすることをお勧めする。
そのときは藁にもすがる思いで相談したことが
ちょっと経てばみんなの笑い話になっちゃうことも
重々承知の上で行動したほうがいい。
これ以上、女を笑いものにさせないようにするために。
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by decoppati | 2005-08-07 13:21 | 女性にもいろいろ

患者さんとのつきあい

ドラマなどでやってるように大病院で普通の患者に
院外でまで付き合う奇特な医師は少ないだろう。
患者さんと病院外で友人のように付き合うことには違和感がある。
患者さんのほうはいろいろ言ってくるものである。
大抵、手始めは「お礼にお食事でも」ということだ。
あるいは患者の経営する飲食店などへ「お遊びに来てください」など。
私自身はこれまで完全に避けてきた。
私は人の太鼓もちなどしたくない。

男性医師でこういうのを好んでする人も多い。
この場合、彼らが付き合うタイプの患者は限られる。
裕福な人、なんらかの便宜を供与してくる人、芸能人である。
間違ってもその他の人々に院外でまで関わることはない。
あまり露骨で打算的な振舞いは周囲を当惑させる。
一緒に食事、または飲みに行って会計を持ってもらったり、
子供の受験の世話をしてもらったり、
交通事故をもみ消してもらったり(昔の話)、
ゴルフや旅行や釣りに行って楽しませてもらったり、
風俗店で楽しませてもらったり、
芸能人女性と付き合ったり、飲みに行ったり、遊んだり。
その見返りだかわからんが、
彼らからの頼みごとを万難を排して、遂行しちゃうわけである。
とばっちりが部下にまで及んで迷惑なことがよくある。
彼らの予定に合わせるために、
なぜか他の患者の予定を変更させられたり。
時間外にやってきた軽症の彼らに対応させられたり。

刹那の楽しみもいいが、まるで御用聞きである。
まあ、芸能人や格闘技の世界で顔と名前を売ったりすると
いろいろ宣伝にもなって仕事が舞い込んできているようだが。

ちなみに、クリニックや田舎の病院などでは状況が異なる。
日常生活の場が患者の生活圏と合致しているので
院外で付き合わないわけにはいかない。
これはこれで目がうるさかったり、
監視されているようでまたいろいろあるのだ。
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by decoppati | 2005-08-07 12:38 | 男性医師の生態