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仕事を辞めて自由になる人たち

普段当直中に時間をみつけて書いているこのブログ。
繁忙期である冬季になって
そんな時間が割けないままずるずる今日まできてしまった。
だいたい、当直室で床にシーツ敷いてヨガやるなんていう
無駄なことも加わってるせいでもある。
(細切れにしかできないけど)
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ところでこの季節、
看護師、医師、パラメディカルとも異動が多く、別れの季節である。
通常の異動のほかに、仕事を辞める人達も毎年必ずいる。
仕事を辞める人には圧倒的に女性が多いが大別すると三種類。

① 結婚、出産のため寿退職。
    よくあるやつ。
    ついでだが、最近は婚約、結婚なんていう
    古典的ルートのほうがずっと珍しい。
    独身で妊娠、安定期に入ったり
    産休とともに結婚ってよくあるパターン。
    人間として一番ありきたりな事由。

② 同じ職種だが、仕事の内容を変える。
    待遇を比較して、
    より良い条件のところに移るのはもちろん一般的。
    ほかに看護師などでは病院勤務にうんざりして、
    看護学校の先生になったり、
    企業や公的機関の医務室や
    開業医のところで勤務し始めることも多い。
    医師でいえば、雇われ院長になったり、
    検診センター勤務になったり、開業したり。

③ 全く違うことをはじめる。
    いつもその勇気について考えさせられるのが
    このタイプの人たち。
    語学やダンス、趣味を極めるために留学したり、
    ボランティアに血道を注いだり、ほっつき歩いたり。
    はたまた営業OLに転身したり、店の経営などを始めたり。
    目的があってもなくても、
    とりあえずぽーんと仕事に縛られることをやめ、
    全然違うことに飛び込む勇気。
    看護師には多いが、
    医師ではほとんど聞いたことがない。
    
    なんで彼女達みたいに自由にしないのかなー、と
    たまに自問自答する。
    いくら仕事が楽しくても自分の時間が持てず、
    金があっても旅行にもいけず、
    人生の楽しいことを屈託なく享受することを許されない環境。
    仕事から1-2年離れて
    好きなことして暮らせたら楽しいだろうなあ。
    行きたいところも沢山あるし、会いたい人も沢山居るし、
    やりたいことも沢山あるから、
    そんな期間は瞬く間に過ぎてしまうことだろう。
    時間をまるごと、貯金で買うと思えばなんのことはない。
     
    反面、外来にコンスタントにやってきて
    自分と話すのを楽しみにしている沢山の患者や、
    入院や手術でとても頼りにしてくれている多くの患者や家族、
    できるようになりたい手術や新しい治療への好奇心、
    それらのことを思い切ることの難しさ。

    看護師さんたちと決定的に違うのは
    彼女たちは個人的に切磋琢磨していれば、
    異なる場でもそれを発揮する機会が得られるのに対して、
    診療技術は道具に立脚していることや、
    医師の多くは医局に属していることかもしれない。
    見えない流儀や妙なルールにのっとることを強要される見返りに、
    学位や収入、社会的立場を供与してくれるのが医局である。
    医局の意に背くことは通常、破門を意味する。
    (ただし上記の①②の場合、普通は不問である。
    そのまま医局との友好的関係、連携は保たれる。
    さすがに電撃辞職すればその限りでないが。)
    
    ③のような生活をするために破門になった後でも、
    フリーで医者はできるが
    アカデミックなことから遠ざかる傾向があり、
    雇ってくれるところは規模の小さな個人病院やクリニックとなり、
    できる治療の幅が限られたり、
    専門以外の診察もせざるを得なくなるなど心配が大きい。
    道具あっての職人技であるからして、これは苦しい。
    (ちなみに待遇は不安定だが、
    収入はフリーのほうがいいかもしれない。
    現に例の偽医者のほうが本物より稼いでる。)
    かくして
    文句言いつつも、医師の離職率が低いのかもしれない。

    結局はひとそれぞれ、
    なにが自分にとってやりたいことなのかを熟考して、
    すこしでも後悔のないように選択するしかない。
    遊ぶほうが大事ならそっちにいく。
    やりたいこと全部いいとこどりすべく、
    このまましゃかりきに頑張ってみるのも実は自分らしいかも。
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by decoppati | 2006-03-25 20:44 | 女性にもいろいろ