結婚生活の悪循環.1

我が医局での離婚率は高い。
2回結婚している人は珍しくない。3回というツワモノもいたりする。

短いのは相手が普通のお嬢さんの場合が俄然多い。
見合いや紹介で良いウチのお嬢さんと知り合って、
付き合っている期間は万難を排して
どうにか時間を作って点数を稼ぎ、結婚にこぎつける。
奥さんが夢を見られるのは新婚旅行までである。
新婚旅行だけは治外法権的に2週間の休みがとれることになっている。
それが終わると普段の生活が始まるわけだが、
そこで奥さんはこの仕事のクレージーさを初めて知ることになる。

大学医局に居て専門医前など月に15-20日当直のdutyで
月の半分はどこかの病院に寝泊りしており家に帰ってこない。
大学からの給料はたかが知れているので、
結婚したり子供が生まれたりすれば、お父さんはさらに時間外の仕事に
精を出すことになり、日、祝日も含めますます家には帰らない。

久しぶりに家に帰ると、奥さんが待ち構えていて、
山のように話したいことを一気にいろいろ話しかける。
泥のように疲れて帰ってきたほうはたまったものじゃなく、
最初こそ、少しはやさしくしたり、聞いているフリをするが、
段々には面倒くさくなって邪険にしたり、寝てしまったりする。
折角帰ってきても、夜中や明け方に電話が来て、
病院にトンボ帰りすることもままある。

医療関係者以外にはここまで多い当直も理解できないようで、
邪険にされたり、あまりに家に寄り付かないとなると
ほんとは当直じゃなくて、どっかで浮気でもして遊んでるんだろう、と
疑うようになる。

家族のために一生懸命働いているほうは、
無実なのにしつこく追求されるようになると今度は変にキレてしまって
「どうせ疑われるなら、実際やってやろうじゃないの」とばかり、
ほんとに浮気をするようになる。
或いは奥さんの溜まりに溜まった
他愛もないおしゃべりに付き合うのにうんざりして、
用もないのに病院で寝てたりするようになる。

そうなるとあとは破滅へまっしぐらで、
年がら年中、奥さんから医局に確認の電話はくるわ、
いきなり病院に尋ねてきたりするわで、周りも対応に苦慮することとなる。
そこで看護婦との浮気の証拠でもでてこようものなら、
今度は奥さんが医局に怒鳴り込んできたりするし、
がっぽり慰謝料はしぼりとられるわで散々である。

勤務医の収入なんて、開業医とは雲泥の差で、
商社マンや金融関係の会社員と変わらないうえに
拘束時間の長さは半端じゃないから、
幻想をもって結婚した人には幻滅も大きいようである。
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# by decoppati | 2005-05-28 18:16 | 男性医師の生態

医師でよく居る、会話下手。

仕事以外の話をして常日頃感じる違和感は、
何故か医師に多い気がするつまんない会話をするひと。
このタイプ、他職種でも居て
俗に言うエリート街道を走っている人に多いように思う。
いわゆる、「似非」文化人気取り。

まず口火を切って、何かの話題について話を出す。
それについて、相手がその話題に関連して話をすると、
唐突に話題を変えて、
「じゃ、これ知ってる?」といいながら薀蓄を語る。
それに対して、相手がそれを知ってて話を始めると
またまた急に話題を変えて、
「じゃ、これ知ってる?」と薀蓄を語る。
そこにまた相手がくいついていくと....... すぐに話題を変えてしまう。
で、結局、よーく観察してると、
相手が 「なにそれ?知らない」 というまで話題を変え続ける。 
で、知らないっていってる相手に
「ふーん、そんなことも知らないのか」とかせせら笑って、
別になにをきちんと説明するわけでもなく、
何故か会話が終わるってやつ。
はっきりいって相当つまんない会話である。
いや、会話っていうより物知り自慢合戦か。

相手のことをなめてるのか、
薀蓄を語ろうとして会話を始めて、
実は相手のほうがそれについてよく知ってるとなったら、
不機嫌になっちゃったりする。
小学生の自慢みたいなもんだ。

だけど、このタイプの人は医師の中で何故か多い。
話題は音楽(クラシック音楽、ジャズ、AOR、オルタナティブなど)、
スポーツ(アメフトなど)、歌舞伎、能、映画、本などで
ちょっとメインストリームから外れたものが選ばれる傾向が多い。

普通、会話ってのは、
なにかの話題を知らなければ情報を共有したり、
すでに情報を共有してたり、共通の趣味がある同士だと判明したら
さらに感想や考えを述べ合ったりして楽しむものではないか?
嬉しいじゃん、オタッキーな話題をたまたま知ってる同士だったら。
ほんとに好きなことだったら話いくらでも弾むって。

情報を共有していることが判明すると、
話題を変えるってのは、全然理解できない。
毎日、どこかから聞こえてくる
自慢なのか、ウンチクを聞かせたいのか、変な会話。
何が面白くてやってるのかわからないが、
こういう人ってほんとに友達少ないんだろうなあ、と老婆心ながら心配。
だけど、こんな無駄な会話する奴等に
私の仕事以外の時間を割くつもりは毛頭ない。
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# by decoppati | 2005-05-17 00:37 | 男性医師の生態

医者のエゴ。宴会での静かなバトル。

大学病院に居るときは、送別会、歓迎会、納涼会、お疲れ会など
折に触れて看護婦さんを大挙誘った上での飲み会が
盛んに行われていた。

こういうときの男性たちの考えはとってもシンプルである。
なるべくかわいい子、きれいな子を最優先的に誘う。
芸達者な看護婦さんも人気がある。
男あしらいがうまい子はいつでも呼ばれる。
普通の面相の普通に気立てのいい子も来ていいわけだが、
上のような子が来てる上であることが絶対条件である。
あるグループ長が飲み会の当日に来る面子を聞いて
不毛だとかいって、激怒して
そこの若い衆を真面目に怒鳴り散らしていたり、
それを若い子が真剣に反省してたりするのは
はっきりいってお笑い草だ。

そういう上司の御機嫌を伺うべく、
下級生はせっせと飲み会に看護婦さんを誘っていく。
その実、かわいい看護婦さんが行きたくないのには
そんな上司にこそ元凶があったりするわけで、
まるで不条理の世界である。

そんなふうにして底引き網的に騙されて集められた面子はというと、
これがまた職場もばらばら、
女の園ならではの反目する同士だったり、
少なくとも仲のいいグループと全く違う人同士だったりで、
場の冷えること必至なのである。
飲み会の冷たい雰囲気を察知するのは、
当の看護婦さんたちと女性医師ぐらいのものか。
反目する人がちょっとはしゃぐと、
ちがうグループの子達がタバコふかしながら
「やってらんねー。ぶってんじゃねーよ。」なんて
男に聞こえないように言ってたりする。
(男性医師はぶーたれている群にはまず近づかないので
そんなこととは露知らず、はしゃいでる華やかなところに群がっている。)

ついでにいうと、こういうぶーたれてる群に
マッチポンプ的に近寄って親身に話を聞いてるフリを専門とする輩もいる。
これはこれで、知能犯なのだが、
おとなしい看護婦さんの人気がかなり上がったりする。

とにかく女の園のルールを知らずして、
やたらめったらに人を誘うと影で恐ろしい足の引っ張り合いが
繰り広げられてしまう。
男性医師たちが知らない、気付かないうちに
やたらに水面下で繰り返されるバトル。
(そこでひたすらただの観察者となる女性医師。)

幹事が、来た人皆が屈託なく楽しめるような会にしたいなら、
彼女たちの交友関係を熟知し、
相互関係を念頭に置くのが必勝法である。
自分の気に入った子たちを彼女たちの相互関係抜きに
全て一同に集めたいのは医者のエゴでしかない。
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# by decoppati | 2005-05-09 01:47 | 男性医師の生態

女性医師はひとくくり?

学生のときからよく感じたことだが、
女性の比率が比較的低い場所にいると
この世界では同じ女性同士がくくられてしまう傾向がある。

学生のときには自分がやってないことでも
頭ごなしに決めつけられて女性のステレオタイプのイメージで
なぜか事前注意を受けてしまったりする。
逆に男子学生だからという理由で
なにかくくられることがあるかというとそんな場は見たことがない。
純粋にそういう現象を不思議に思って、
女性だと何故最初からそういう
偏見に満ちた注意を受けなければいけないのか、
当の担当教官などに質問すると、
今度は一気に注意人物のレッテルを貼られることとなる。
そんなことは全然気にしないけど。
それで黙ってくれれば御の字だ。

仕事を始めて女性の同僚が極端に少ない医局では
今度は女医同士を周りがくくってくる。
同性でも別に他の友人と同じように
気が合う人、合わない人がいるのは自明の理だが、
まわりは放って置いてくれない。
パーティで席を隣同士にされたり、
連絡先も交換していないから全然近況など知らないのに、
男性医師たちが私に「○○ちゃんはどうしてる?」などと
聞いてきたり、他の女性の行動について
私がまるで当事者かのように話しかけてきたりする。
知らない、というと今度は「仲悪いの?」となる。

反対に置き換えてみたらわかるだろうに。
男性だというだけで
同性で全然関係のない人の消息を聞いたりするか?
同性ということで、人のやったことの解説ができるか?
別に特に仲が悪くなくてもあんまり興味がわかない同僚は
ごまんといるわけで、何故それをいちいち不思議がるのか
こっちが不思議である。

大体、女性は同性同士群れたがる、
それがどの女性にでも当てはまる、と考えていること自体が
大いなる勘違いなのだ。
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# by decoppati | 2005-05-07 01:25 | 女性にもいろいろ

セレブリティ (celebrities)

もちろん広く名前が知られている人々も病気になるわけで、
病院には著名人、名士、芸能人などもやってくる。
守秘義務は普通の人も、こういった人も同じように守られるべきもので、
通常、関与する医療関係者は
診察内容や受診したことさえも他人には話さない。
ただし、一部で有名人の診察内容や受診した事実をネタとして
安易にマスコミにリークすることがあるのは残念としかいいようがない。

逆に患者側から、
マスコミに対して医師のほうから説明して欲しいと頼んでくることもある。
医師に記者会見をして欲しいという人もいる。
圧力をかけてきて、嘘の話をしろと強要する人もいる。
(そんなこと絶対に言うこと聞く気ないけど。)
公式には仕事の関係で、よく会社への診断書に書くような内容、
病名、治療にかかる期間などはさしあたって提供が必要な情報であろう。
しかし、それに加えて、ことこまかな症状や診察内容、詳細な状況などは
特に個人的なことであって
詳細を本人とあまり関係ない一般に話す必要がわからない。
また、直接関係のない人がそれを聞いてどうしたいのかも不明である。
ただの好奇心を満たすだけのことで、治療の助けにもならない。
下衆な興味である。

それはそうと、
小説家、音楽家、政財界の有名人、建築家などの名士や
芸能人でも超有名人であれば、
医師も、その人の顔を見たり、名前を見れば気が付くものである。
仕事である限りはそれがどんなに個人的に話してみたい人であっても
グッとと堪えて、
極力ミーハーな態度を抑えて、普段どおりに接するわけである。
その結果、向こうも、
こっちがもしかして彼や彼女を知らないのかも、となると
非常にリラックスされて、
本当に困ったことを打ち明けたり相談しやすくなる。
時に、それに耐えられなくなって、
こっちが「あー、あの」とか言ってあげるまで
自分が有名人であることを説明しまくる人がいるのはご愛嬌。
(芸能人や政治評論家など。)

昔からあんまり芸能人に詳しくない私は、
一過性のブームの人や
ちょっとやそっとの人は本当にわからない。
看護婦がすごく騒いでいたとしても、
顔を見ても名前を聞いても全然わからない。
かえってこういう人が診る方が、診察を受ける側も気楽かもしれない。
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# by decoppati | 2005-05-01 15:28 | 脳外科の仕事

外国人患者

徐々に外国人の患者さんが増えている。
以前は居住者であっても日本語が全くしゃべれない人が多かった。
救急の要素のある科では、
そのほかに外国人観光客や短期滞在者を診る機会が多い。

この頃は、居住者の場合、
片言の日本語を話すあるいは話そうとする人が明らかに増えている。
それでもアメリカ軍人だけは例外で、
面白いほど英語でまくし立てて大いばりである。
下の階層になればなるほど、
日本人に対する蔑視があからさまである。
それに対して同じアメリカ人でもビジネスパーソンなどは
ちょっとでも日本語を使おうとする傾向があり、
日本文化を学んでいるとみえ、
すこしは礼儀をわきまえているように思う。
ドラッグがらみで来る不良外人といわれる人々には
西欧人が多いが、つきそいも含めて総じて態度が悪く、
診療がスムーズにすすまないことが多い。
水商売の外国人では患者自体には問題がなくても、
付き添いに質の悪いひとがついてくることもあるので
対応に苦慮することがある。

最近の外国人患者の大多数は、地域性もあるが、
中国人、韓国人である。
以前はイラン人、タイ人、
フィリピン人、パキスタン人も多かった。
やはり不況が長引くに連れて、
その組成は刻々と変わっているように思う。
中国人や韓国人、インド人などは大多数が居住者であり、
日本語ができるか、できる友達がつきそいで来ることも多く、
大抵は診療に協力的であって問題になることは少ない。
雇い主や大家、日本語学校の先生などが付いてくれば
なおさら問題がない。
ただ、お金がないから麻酔なしで最小限の処置をしてくれ、
とか変なリクエストがあったりして、困ることもある。
困るのは、付き添いなしで、
英語も日本語もを解さない外国人(ロシア人や韓国人に多い)で、
こちらが一生懸命検査や病状を説明していても、
一方的になにかされるのじゃないかと
疑心暗鬼になって騒いだりすることもありもう大変である。
不法滞在の外国人の大病のときは、
大使館との連絡で時間がとられることもある。

本当は医療業務用にスペイン語や中国語、韓国語、タイ語などの
電話翻訳サービスをしている番号があるので、
これを活用すればいいのだが、
たしかこれは24時間サービスではなく日中のみだったと思う。
しかし、我が科の場合、酔った挙げ句の頭部外傷が多い関係で
困るのは主に夜間や明け方なわけであまり実用的でない。

これから日本にはもっと外国人が流入してくることになるだろうし、
大都市がこれから国際都市として認知されるためには
医療も一緒に論じられるようになると思う。
しかし、現場ではまだまだ混乱も多いし、
なにより治療費の未納が多い。
未納になることがわかっていても断らずに
なかばボランティア的に治療をしている現場にもっと目を向けて、
行政に対策を練って欲しいものである。
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# by decoppati | 2005-04-27 00:00 | 脳外科の仕事

睡眠

なんの仕事でも徹夜や睡眠不足はありきたりだろう。
この仕事でもそう。
われわれの仕事で切り離せない当直業務は
普通の朝からの仕事に連続して病院に泊まり、
一晩中仕事をし、翌日もそのまま普通に日中の仕事をする。
連続することも多いので、自ずと慢性的に睡眠不足になり、
体がそれなりに慣れてしまう。

普段遊ぶ時間が少ないので、
自由になる日は寝るより、
寸暇を惜しんで楽しみを追求してしまってやはり寝ない。
なまじ寝ダメに挑戦しても、体が変に訓練されてしまっているようで
長くても6時間ぴったりまでで目覚めてしまうようになって、できない。
また、いつも仕事でコールや電話ですぐ反応するのが鉄則なので、
ちょっとした物音でもパッと目が醒める。
一旦目が醒めてしまうと、「寝てる場合じゃない」と我に帰って
何かしら、いつもやりたくてもできないことをいっぱい詰め込んでしまう。
結果、もう何年も慢性寝不足が続いてる羽目になってる。

こういう生活で本当によかったなあ、と思うのは、
海外に行ったとき。(年に多くても2回ぐらいだけど)
いつもがめちゃくちゃで寝ない生活なのが幸いして
全く時差ぼけがない。
どこに行っても、行った直後から元気に動き回れるし、
夜遅くまで遊んで、朝からすっきり起きれる。
帰ってきても翌日からすっきり起きてすぐ働ける。
これだけは本当に嬉しい。
せっかく行って時差ぼけで時間を無駄にするのはもったいない。

それにしてもいつか
せめて空いてる日には
ゆっくり8時間ぐらいは寝れる体に戻るといいなあ。
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# by decoppati | 2005-04-24 00:52 | 脳外科の仕事

セクハラ行為

よもや患者には害が及ばないものの、
実は、
同僚、部下、学生、看護婦などをターゲットにして
軽犯罪では?というほどのセクハラをする人は多い。
女性が男をもてあそぶ例は知らない。
圧倒的に加害者は男性医師である。

飲みにいったときなど病院の外でのことを問題にしているのではない。
問題は、病院の中、実習中、仕事中のオサワリなどである。
カンファレンスのときに手を握ってきたり、
腕をずっとさすっていたり、腿を撫でようとしたり。
髪の毛をいじってきたり、顔を撫でたり。
こんなこと男同士でしてるのはみたことない。
女とみてナメテかかっているのは明らかである。
露骨にお尻を教授や学長に撫でられたこともあった。
同じ科ではさすがに遠慮されたものの、他の科の上位の医師たちに
ちょっとした隙に胸を思い切り揉まれたりした。
学生のとき、眼科の実習で細隙灯の操作の練習をする際に
暗いのをいいことに、眼科の講師に後ろから抱きつかれて
腰をヘコヘコと押し付けられ、胸を揉まれたこともある。
暗いところですぐそばに患者が沢山待っているので、
その当時は講師に罵声を浴びせて大問題になるのを躊躇してしまった。
そのかわり、知ってる女学生全てにその話をして警戒を促し、
グループに女子がいる男子学生たちには、
監視して女子を守るように促したけど。
ほんとにやばい例では、学生、看護婦、レジデントを相手に
院内でレイプ(未遂も含めて)事件を起こす不届きものも稀にいる。

手術のときに、だれかの肘が胸にあたることはあるが、
たいていは不可抗力であって、わざとではない。
でもときにこっちが手を使えず振り払うことができないときに
わざと胸に手を置く人もいる。
まあ、今ではどんな立場の人に対しても、止めて欲しいことは
はっきりいうのに何の躊躇もないが。

もちろん、たまたま触ってしまったとか、
不可抗力には目くじらを立てはしない。
しかし、これらはすべて確信犯なのである。

こういうことやる人たちは「減るもんじゃないだろー」というが、
人の尊厳を踏みにじる行為であることに思い至らないようである。
減らなきゃOKというのが論拠なら、レイプも正当化されてしまう。

最近はどこでもセクハラ対策委員会を設置して
秘密で相談にのるシステムが構築されたりしているが、
これがまた曲者である。
大体、大学病院でも理事長、学長、院長のレベルこそが
もともとセクハラ大魔王だったりするわけで
この人たちがこういうことを本気で理解したり、
誠実に取り組むわけがない。
世間体や社会環境を気にしているだけで実がないことだ。
相談しても面白がられるのが関の山かと本気で思う。

だからいまだに、自分でいろいろ工夫して周囲を巻きこんで
根底から環境や意識を改善していくのが地道だが確実な道と思える。
上位に女がいれば女子には心強いのではないかと思う。
若い先生、医学生、看護婦は中堅以上の快活な女性医師に
何かあったら相談して、うまく突き上げてもらうのも手かもしれない。
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# by decoppati | 2005-04-23 15:45 | 女性のハンディ

変態医師

都立病院医師が事実認める 診察装い、全裸を撮影

男性が合法的に入手したポルノを個人的に楽しんだり、
エロ話が好きだったりしても、
全然異常だとか変態だとか思わない。
しかし、私の知る限り、周囲の医師や学生で
たとえ手術などで患者の意識がないとしても
患者を性的に貶めたり、ふざける人をみたことがない。

ニュースになった医師、以前から散発している
診察室でのレイプやいたずらをする医師など、
とにかく性的な嗜好を仕事に絡めて
暗く喜んでいる奴は明らかに変態で異常としかいえない。
こういうのは常軌を逸した職権乱用であって、
患者の病気を踏み台に自分の快楽にふけることができる時点で
医師である資格などない。

ただ、こういう例が散発するせいで、
罪のない男性医師がぬれぎぬを着せられそうになることもある。
診察室で普通に診察していたのに、
後になってされてもいない変態行為をされたと作話して
クレームつける厚顔無恥な女性も世の中にはいる。
以前、上司にそういうクレームがついたとき、
その女性は気が付いていなかったが、
幸いそのすぐ隣で私が仕事をしていて、
中の様子が筒抜けだったので
なにも問題行為などなかったことが簡単に証明できたことがある。

患者を直に触る機会が多い医師側での常識は、
診察室で患者と二人きりにはなるべくならないようにすることである。
必ず、看護婦やレジデント、学生などを同席させることが奨励されている。
ずっと横にいなくても、診察室に出入りしているだけでもいい。
敢えてこういうことを嫌がる医師は、秘密で謝礼を受け取りたいとか、
診察に自信がないとか、変なことをしたいとか、何か怪しい匂いがする。

それにしてもそこまでして裸の写真が
撮りたかったのかなんて全然理解できない。
職業柄、はっきりいって人の裸を見慣れているわけで、
ことさら仕事場のそれを性的な意味に考えるなんて無理がある。
これで医学記録用の写真までもが
ひっくるめて考えられるようになるだろうし、
いろいろやりにくくなることだろう。
脳外科では小児の稀な先天奇形などで
全裸の写真記録をさせていただくこともある。
こういうときには女性医師が重宝みたいで、
女児のときなど特によく立ち会わされた。
もちろんご両親や本人に用途やプライバシー保護の方法などを
十分に説明して承諾いただいて行うのであるが、
いたいけな女児がかわいそうになることもある。
医療記録用の撮影はちょっと昔でもこういう手順を踏んでいたから、
用途説明や承諾を省いて撮影するなんて
とにかくおかしいと思って応じる必要なんてない。
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# by decoppati | 2005-04-21 21:40 | 女性のハンディ

友達との約束

何の職種でも有ることだと思うが、
この仕事、とにかくオフのときも気が抜けない。
下っ端の時は病院にいるのがぶっ続け20日間にわたったのち、
やっとオフになったと思っても、また病院から呼び出される。
レジデントのうちはなんでも勉強になるので
それでも自分は別にそんなもんだと思っているわけだが、
プライベートでの周りの人間にはそれはそれは迷惑をかけ通しであった。
中堅となり指導する立場になると、
今度は当直している下級生に呼び出されるが、多少融通が利く。

それこそ最初の頃は忙しいのも覚悟していたし、
本当に自由になる時間がないわけで、
友人との連絡は絶たざるを得なかったし、
映画を観たり、音楽を聴きに行くなどの趣味は封印しようと決め、
覗いたら何をやってるかわかって行きたくなってしまうので
「ぴあ」を買わないように、近寄らないようにしていたものだ。
しかしそんな生活も段々慣れてくると、
少しの間隙をぬってちょっとでもプライベートを満喫したくなってくる。
そういうわけで、一方的に破棄する結果となったとしても許してくれる、
理解のある友人達に甘えていろいろわがままな企画をするようになる。

専門医前の若い時は、人と会う約束したときに限って
それこそ笑っちゃうほどよく病院からコールがあり、
待ち合わせ場所で会った瞬間、「ごめん!」ってことや、
ご飯食べてる最中に呼ばれてそそくさと謝って
脱兎の如く去っていく羽目になるなど、
残された友人には本当に迷惑なことをしていた。
その頃、女子高生なんかが携帯やポケベルが鳴ると
すごく嬉しそうにしているのを後目に
とにかく携帯やポケベルが鳴るってことは
本当に不吉で嫌なことなのだった。

その結果、旅行がつぶれたこともあったし、
コンサートに代理を立てたこともある。
人がうちに泊まりにきてるのに置いたまま出掛けていって
そのまま帰れなかったこともままある。
家でやるホームパーティで他人に仕切りを任せたこともある。

それにしても、酷いことしてきたよなあ。
反対の立場だったら、
そんなことになる可能性があるんだったら
周りを巻き込まずにおとなしく暮らしてろ、と言いたくなるかも。
でも折角のつかの間のオフにそれを恐れて何もしないで、
結局何もなかったときの後悔は耐え難い。わがままだけど。
プライベートライフの充実なしに
ハードな仕事で自分の寿命削ってるだけなんて、
なんのために生きているのかわからなくなっちゃう。
この仕事してると、
あっけなく事故で死んでしまう若い人を見る事が多い。
明日は我が身かも知れない。生き急ぎたくもなる。

とにかくわがままを笑って許してくれる周囲の人たちに感謝。
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# by decoppati | 2005-04-17 02:18 | 脳外科の仕事

身内が患者になったら。

医師の身内が病気になって他の医師にお世話になるときは
餅屋は餅屋ということでプロに任せるように心がけたい。
必要なことを尋ねたり、説明を求めるのに躊躇することはないが、
「目を明かせてやる」的な挑発や過剰な口出しは止めた方がいい。
とかく誰でも家族のこととなると近視眼的になり、
いつものような客観的な判断ができなくなるものである。
その結果、必要な検査や処置をするタイミングが狂ってしまって、
むしろ長期的に見ると悪い結果を招くことがある。
早く気管切開をしたほうがいいのに、可哀想だからしたくない、と
変に引き延ばしてしまって、肺炎が悪化するといった類のことだ。
外科の世界では、
家族の手術の時にはその張本人をはずす、とよく言う。
簡単にパニックに陥ってしまって
いつものような冷静な判断ができなくなって危ないからである。

ときどき判断に困った患者さんの家族から
「先生の家族だったらどうしますか?」と聞かれることがある。
私がいつも答えるのは、
「家族によって環境も関係も考え方もそれぞれ違いますから
 私の個人的な考えを他人に適応することはできません。
 たとえば、私が家族と関係が悪い人間で、
 冷たい考えを持っていたらどうしますか。
 治療法の種類とその利点、欠点といった情報は全てお話しますから
 よく相談して決めていきましょう。」
ということである。
家族のように親身に考えて欲しいという意味で
いわれているのはよくわかるが、
医師が本当に家族のように考えてしまうと、
上記のように近視眼的になって
ちゃんとした診療がなりたたなくなってしまう場面もあるわけで
あながちよいこととは思えない。
病院で働く限りは、個人的な考えを排して、
自動的に「病気が治る方向に、命が助かる方向に」何ができるかを
考え続けて動き続けていくことが必要だとおもう。
この際、家族のほうからストップして欲しいことがあったら、
言えるように配慮して、何回でも説明をし、よく相談をして
法に則って希望に適う形にする柔軟性があればよいのではないだろうか。
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# by decoppati | 2005-04-13 23:27 | 脳外科の仕事

VIP考

病院でいうVIPというのは、
院長や教授などお偉いさんのお知り合い、政財界の大物、
やくざのトップなど何かの業界の上層の人物、
がらりとかわって院内関係者の友人や近い家族などのことである。
その中でも最もVIP度の高いのは、一部上場会社の社長や会長、
国会議員や大臣などであろうか。
私立の病院ではこういう人のために
ものすごい差額ベッドというのがフンダンに用意されている。
一泊の部屋代だけで個室の差額4万円以上は当たり前で
一番すごいのでは一泊15万円にもなるのである。
それだけのサービスをお金で買うという点、はっきりしている。
立場がVIPであってもお金が払いきれなければ普通の扱いである。
これだけのお金を何ヶ月の入院期間払う人間は
羽振りがよくて体面を重視するひとに限られることとなる。

守秘義務は貴賎なくどなたにも適応されるわけであるが、
こういうVIPのなかでも最上のクラスになると、
とりわけ厳しくプライバシーが守られることとなる。
特別仕様の個室に入り、出入りは医師でも上の人間のみ、
看護婦も上の人間のみ、平の医師では病状はわからない。
その病棟には特別の鍵がついていることもある。
昔など場合によって病院ネーム(仮名)を持っている人もいて
カルテから写真から点滴に至るまでその病院ネームが書いてあり、
ちょっと誰かが潜入しても入院していることさえばれない仕組みもあった。

VIPにまつわる昔の話で、笑うに笑えないこともあった。
VIPには検査も教授、麻酔科も教授、手術も教授がつくものだし、
実際患者さん側はそれをありがたがっていた。
ただ教授というのは大体50歳すぎで、
もちろん気力、知識は十分だが、
実際手を動かす能力というのは盛りを過ぎていることがあったり、
あまり手術などをしなくなっている人もいて、
(もちろん老いてますますという鉄人も多いが)
往々にして、教授でない講師や助教授のほうが
その手術や検査がものすごくうまいときもある。
VIPでない普通の患者さんのほうが、
そういう今が盛りのうまい医師の治療を受けることができて、
VIPがそうでもない医師の治療をうける逆転現象が起きることがあって、
なんだかなあ、という感じであった。

また、大学のお偉いさんの知り合いということで
本人の意図しないところでVIP扱いになってしまって
結構普通の人なのに特別個室を用意されて
お金が払いきれず
ありがた迷惑という人もときにいる。

私立の病院ではお金に見合ってサービスが買えるわけで
最上級の部屋にはいれば誰でもVIP待遇が受けられる。
これに対して、公立の病院などで
その自治体の議員や事務のトップ、あるいはどこかの社長が
変に威張り散らしていたり、特別待遇を求めたりすることがあり、
これには解せないものがある。
公立の病院では私立のようなサービスは望むべくもないことが多い。
だいたい高級な設定がそもそも存在しない。
上限が知れているところで他の人となにも金銭的な差額なしで
特別なサービスを受けようという歪んだ欲望は理解しがたい。
議員だろうがその自治体のトップだろうが、公立である限りは
病院は彼らの持ち物ではない。
特別扱いを受けたければ、
特別サービスを設定している病院に行って、
それなりに金銭を払うことだ。
そこで大いに威張って、わがまま放題にしたらいい。
そういう分別や財力のない人ほど、安い病院で威張りたがるのだ。
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# by decoppati | 2005-04-04 01:01 | 脳外科の仕事

立つ鳥跡を濁しっぱなし。

この季節、丁度、看護婦さんほかコメディカルの退職、新人の入職、
医者の人事異動などでなにかと人が入れ替わる時期である。
立つ鳥跡を濁さず、とことわざでいうが、
確信犯的に濁しっぱなしで発っていく人もでる。

一つは患者さんについて。
入院患者さんは医者の異動のときに
タイミング良く皆さん退院できるわけではないので、
そのまま新しくやってきた医師か、
残された医師が引き継いで担当することとなる。
手術の日程を異動後に設定してあったり、
書類書きや転院の依頼などを
やらずに残して脱出する逃避型の人。
いなくなってから蔑まれること必至である。

もう一つは男女関係について。
いろいろな部署で人が入れ替わるため、
連日送別会の嵐になるわけで、
去っていくのをいいことに
それを食い散らかしの場にする人。
歓送迎会合同だとなおさらで、
右も左もわからないピチピチの新人看護婦さんを
安易にもてあそぶ鬼畜。
こういう火遊びでも
後につき合うようになったり
結婚につながるなら微笑ましいで済まされるのだが。

やっぱり「立つ鳥跡を濁さず」、
残された人々に惜しまれる人は麗しい。
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# by decoppati | 2005-03-31 23:03 | 男性医師の生態

ひよっこレジデントが知らないといいカモにされること

外科系は 学生の体育会系と似た雰囲気をもっているが、ちょっと違う。
学生からレジデントになった当初、
体育会系だと信じていると面食らう場面もあるだろう。

1.  先輩に「めし食ってくれば」といわれたら、
   何をおいてもその時に食っておくこと。
   変に義理立てして、
   先輩がなにかやっていると待っている子が多いが、
   そんなことしてると食いはぐれる。
   次に食べられるのはいつかわからないこともある。
   先輩はうまく時間を作ることができるのだ。
   いざというとき食べるのも早い。
   空腹と慣れない疲れで消耗が早いのは新人である。
   食べるのも遅い。
   せめて食べろと言われたタイミングで食べておくのが
   先輩思いというものだ。

2.  学生の時と違って、かわいがられ方に強制力はない。
   先輩から答えたくない私的な質問を受けても、
   別に答えなくて構わない。
   答えないことで殴られたり、いびられる事などない。
   変な質問に学生の部活みたいに馬鹿正直に答えていると、
   かえって面白がられていつまでもいい話のサカナにされる。
   GFや奥さんがかわいそうになることがある。
   大事な人のプライベートなことは
   絶対口を割らないに越したことがない。

3.  誰か先輩が親切そうになにか教えてくれても、
   それが正しいこととは限らない。
   カンファレンスや教授回診で、
   教えてくれたその人にあっけなく裏切られて、
   絨毯爆撃にあうこともある。
   教えた本人はけろっと忘れていたりする。
   その場で憤慨しても、全く聞く耳など持ってもらえない。
   「簡単に人を信じたお前がいけないんだよ」と
   周り笑われるのがオチである。
   人が言ったことの裏は必ずとっておいたほうがよい。

4.  治療や処置は正解がひとつだけではなく、
   沢山の方法があり、
   手順の細かいところが教える人によって異なる。
   小さなことにとらわれるより、
   各々の利点と欠点を考えてみたほうがいい。
   「最初にこう習ったからこれしかやらない」というスタンスより、
   教えてもらいながらいろいろ実際に経験してよく熟知したうえで
   考えながらいいところどりをしていくと、
   自分のやり方が練れてくる。
   自分の考え方とあったものを段々に選択していけばよいので、
   あまり、「ひよこの刷り込み」をかたくなに妄信しないほうがいい。
   マイナーなやり方に固執してる変なレジデントは放っておかれる。
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# by decoppati | 2005-03-29 01:18 | 脳外科の仕事

「医者仲間に診察されるのをためらう病気ってありますか?」

先日こまったちゃんさんからコメント欄にいただいた質問。
「ちなみにお医者仲間に診察されるのをためらう病気ってありますか?」

今は健康なこともあって何も浮かばなかった。
すこし想像力を働かせて考えても、やっぱり特にないように思う。
よもや生殖器系の病気でも皮膚病でもSTDであっても、
向こうがプロである限りは患者として全面的に信頼して
言うとおりに従うことになんの異存もない。

学生の時に同級生達をみて頼もしく感じたことを思い出した。
最初はティーンエイジャー、6年生でも24,5歳の若者群であったから、
飲み会や普段の生活ではハチャメチャなこともしていたし、
下品な話や個人的なあけすけな話が盛んではあった。
しかし、どんなに放課後にそんな話をしていようと、
ひとたび勉強の場になると、なにか性的なことでふざけたり、
病気のことを揶揄するような気風は全くなかった。
患者の容姿のことをネタにするようなこともなかった。
守秘義務についてもみんな自主的に厳しく律していた。
婦人科の実習の時にも性的なことを絡める私語は皆無だったし、
ただ勉強の科目として真面目に取り組んでいたのだった。
そういうとき、みんな若いなりにもプロになるつもりで
ちゃんと覚悟していることを改めて感じて嬉しかった。
そういう同級生達の変に生真面目な部分が好きだった。

だからそれぞれがいろいろな分野で技術を磨いている今、
なにかの病気になったら、信用できる医者であれば、
それが例え昔から馬鹿話してた男友達であっても
なんのためらいもなくお願いするつもりである。
病気のことでは絶対にふざけることができない人、
そしてできるかぎりのことを考えてくれる誠実さと
もちろん優れた診療能力を持ち合わせている人である限りは。
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# by decoppati | 2005-03-26 03:16 | 脳外科の仕事

「ありときりぎりす」

童話にもなってるぐらいだから
どんな場所にもいる「ありときりぎりす」(「うさぎとかめ」も?)。
違いは要領がいいかどうか、だと思われる。
童話ではきりぎりすやうさぎにならないようにね、
というのがオチだった。
幼いときから、なんでそれが悪いのか理解できなかった。

仕事の場でもタイプというのがある。
仕事をのんびりちまちまやるので時間がかかり、
ずーっとなにかしらやっている羽目になって
休みがとれないと愚痴る人もいる。
普通の時間に仕事が終わらず、
きっちり残業代をとっていつも遅くまで残ってやってたりもする。
意外と昼間にカルテ書きながらぐたぐた看護婦達としゃべってたり、
手術や処置をのんびりしてたりするから遅かったりするのだが、
遅くまで残ってやってる姿が印象に残り、
勤勉にみえるのはこっちだ。

同じ仕事量でも手を抜かずとも、
要領よくきびきびこなすと、結構、時間を短縮することができる。
短縮した時間の余りでソファに座って本を読んだり、
飲み物を飲んだり、一服することができる。
従って、休んでいる余裕の姿が目に付くこととなり、
だらけてさぼっているようにさえ思われがちである。
手術や処置が手早く、患者さんの診察もしっかりやり、
カルテもさっさと全て書いてあるのにもかかわらず
休める時間をうまく作ってしまうせいで
ぐうたらな印象を与えるわけである。
調べられるとこれらの仕事がすべて終わっていることが判明するが、
休んでいる時間があるならもっと仕事を与えてやろう、ということになる。
こういうタイプは仕事が増えれば増えるほど、
システマティックに要領をつかんで、やっぱり沢山こなせるようになる。
結局、息抜きの時間もどうにか作ってしまう。
だから、どこまでいっても不真面目な印象がぬぐえない。
きりぎりすというわけだ。
特に実直な勤勉なタイプは
こういう馬鹿に要領のいいタイプがお嫌いのことが多く、
相当の嫌がらせなども発生する。

どちらがいいも悪いもないと思うし、
タイプというのはなろうと思ってなれるものでもない。
世の中には要領の悪い人、いい人がいて、
これは簡単に替われるものではない。
ものすごい集中力を発揮できる人とそうでない人もいる。

要するに、与えられた仕事がきちんとこなせさえすればいいことで、
各々時間の長短はあっても、一生懸命やるにこしたことはない。
そのアプローチを大人になってまでとやかくいうことはない。
休みたければ根詰めて仕事して、時間を自分で作り出して休めばいいし、
休みがなくてもだらだらやるのが好きならそれでよい。
画一的な価値観を大人の集団に求めるのは無意味だと思う。
(もちろん仕事を荒くするのは論外。)
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# by decoppati | 2005-03-22 21:13 | 脳外科の仕事

忙しいときのお恵み

前タイトルのコメント欄で以前エンシュアをもらって飲んでたと書いたが、
実際、昨日も日直当直ですごく忙しくなってしまって、
気が付いたら午前中にトイレに行きたかったのに夕方になっており、
午後6時過ぎても昼ご飯とれず(って、もう夕食の時間かも)
淡々と仕事をしていたら、ありがたいお恵みが。
(ベテラン看護婦さんからカレー、他の看護婦から飴)
その後、夕食とれずに休めずにほかの部署で仕事してたら、
そこでまたお恵み。(中堅看護婦さんからエクレア)
五臓六腑に染み渡るとはこのこと。
本当にありがたい。

脳外科の場合、関与する病棟が複数にわたるのが常で、
最重症が入る重点病棟、
すこしよくなった人や中等症がはいる後方病棟、
さらに脳神経外科の病棟、
患者が増えると混合病棟や、ほかの病棟への間借りもある。
部署としては救急外来、
手術室、放射線関係の部屋にいる時間が長い。
それらの間をいったりきたりして用事をこなしていくわけで
忙しいのかそうでないのかは各々のスタッフからはわかりづらい。
これだけ恵んでくれるということは、
よっぽどひもじそうなかわいそうな様子だったのかもしれない。
日直や当直中は緊急コール対応があるので外出はできないし、
食事の確保は容易でない。
忙しくなると出前も頼めず、金払う暇もなくなるから手に負えない。
おまけに診療に関係するところでは飲食できない規則であるが、
病棟から離れられなかったりするわけで。
気が付くと普通の店の出前の時間は終わってる。

こちらがなにも愚痴ってないのに、
阿吽の呼吸というべきか、
疲労や空腹を察知してくれる
優秀でやさしい看護婦さんたちに感謝感謝。
こういう人たちは患者に対しても観察鋭いです、蛇足ながら。
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# by decoppati | 2005-03-20 08:40 | 脳外科の仕事

尊敬に値する一徹さ

一旦仕事を離れると、女癖の悪さややモラルのなさ、
へんてこなことで困ったところも多々ある人たちではあるけれど、
ひとたび仕事となると話は別。

毎日長い手術があったり、夜中の手術が続いたり、
朝早くからカンファレンスがあったり、
きちんと学生やレジデントに教えたり、
重患の管理ですごく手間がかかったり、
家族に丁寧に説明したり、
寝る間もなく、食事の間もなく、体調が優れなくて、
ものすごく疲れてて、
当直じゃない夕方に、
やっとうちに帰って寝れるぞーという瞬間に
救急ですごい重患が運ばれてきたとき。

大変な仕事が続いていたが、
今日はとっても楽しみにしていたことがあって
なにもなければ早く帰って出掛けられることになっていたのに、
突然、すごい重患が運ばれてきたとき。

手術したら治るのならともかく、
手術してもだめかもしれないというときにも、
家族の希望があれば、疲れをおくびにもださず、
用事があることをことさらいうこともなく、
気力を新たにして、
できるだけの技術を駆使して手術に向かう。
それが終わってすぐにまたすごい症例がきたとしても、
手術の適応がある限り、やるべきことはやる。
そういう合間に研究も論文もこなす人もいる。
もちろん、どんなに特別なことや、楽しみにしていたことも
キャンセルせざるを得ない。

仕事以外のすべてで尊敬できない人だとしても、
仕事に対するこういう真摯な態度を
常に崩さない事には特段の尊敬の念を抱く。
運ばれてくる症例を前にすると
医者側の都合などはいかにもちっぽけなものになる。
疲れや手前の都合で手術適応がぶれる人もときにいるが、
周りは振り回されるし、患者に誠意があるとは言い難い。

常にぶれない診療態度を貫くことには
私的生活を大きく犠牲にすることが付いて廻る。
なにより自由時間はお金に換えがたいほど貴重である。
少ない自由時間に気違いじみてみえるほど
沢山の用事を圧縮して堪能するようになるのはしょうがない。

そういうたいした人たちが
実際の医療の現場を支えていることを大いに誇りに思う。
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# by decoppati | 2005-03-18 00:30 | 脳外科の仕事

体の調子が悪いとき

外科系の科はグループ制になっていることが多く、
医者が何人かの単位でグループを形成しており、
各々の受け持ち患者をみんなで把握しておくシステムをとる。
入院患者には担当医が決まっているが、その受け持ちが
長い手術や休み、緊急事態のためにすぐに駆けつけられないときに
お互いカバーできるようになっている。治療は間断なく続けられる。
それでも患者さんの担当医に対する依存は高く、
居ないと知ると不安になる人や家族がいる。

体調が悪いからいって仕事を休むという風習はない。
他の職種でも同様のところもあるだろう。
ただ、他の職種の人からよく「電話して休んじゃえばー」と
気楽に言われるので、かえってびっくりする。
風邪をひいて高熱がでて、だるくてふらふらしても
足を骨折して馬鹿みたいに腫れていても、
交通事故で全身打撲しても、
歯周炎で激痛に見舞われていても、
入院してしまうなど物理的に行かれないというわけでない限り、
勤務には普通に行くし、仕事はこなさざるを得ない。
当直などはとっさに誰かに代わってもらうことが難しい。
重患や外来も代わってこなしてもらうのは大変である。
感染症なんかだったら、
勤務に行って誰かにうつすほうが心配だともよく思うが。

だからなにごとにも予防が大事。
喉の調子がちょっと悪くなってたら、すぐフィニッシュコーワ。
それでだめなら早めの感冒薬、しかも二倍服用。
(お勧めしているわけじゃありません、
 こんな気違いじみたこと。念のため。)
どうせ眠くなっても、寝られない。
これで調子が悪くなるようなら、気力で頑張る。
なまじ高熱だとわかっても、
気が弱くなるばっかりで、仕事を休める訳じゃない。
だからどんなに体が熱くても、絶対に体温は測らないことにしている。
あと、事故には極力遭わないように気を付ける。(って当たり前だけど)
とにかく痛くなったら強烈に効く薬、湿布、下肢の腫れには挙上、など
短期で災いを終わらせるためになんでもする。あとは気力。

人が豊富で余裕があれば、
もっと簡単に肩代わりしてもらうことができる。
施設によってマンパワーも忙しさも
任されている仕事の大きさも異なるだろうが
まあ、どこでも同じ様な感じではないだろうか。
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# by decoppati | 2005-03-12 15:18 | 脳外科の仕事

わたしが苦手な階級主義

病棟で聞くといやーな気分になること。

看護婦長さんがクラークさんに
「これやっておいてちょうだい」とか
年老いた掃除のおじさん、おばさんに
「ここを掃除してちょうだい」と
召使いに言うように用事をいいつけること。

医者が看護婦さんや年上の放射線技師さんに
頭ごなしに命令口調で威張り散らすこと。

確かに組織には命令系統というのが存在し、
ある立場の人間が誰かになにかを
オーダーするという仕組みなのは確かである。
だからといって、礼を失していいとは思わない。
へりくだる必要はないが、
同じ事を頼むのでも最小限の敬語で言ってもいいわけである。
本気で自分は何か違うと思っているのだろうか?

指令系統はともかく、
掃除のおじさんたちやクラークさんを雇っているのは
威張り散らしている彼らではない。
同じように同じ病院に雇われている身で、
職種も異なるから各々のスペシャルティがあるのに
それを無視してあたかも主従関係であるように振る舞うのは見苦しい。
(職種が同じ場合は上下がはっきりしているので別問題)
人前でそういう言い方をすることで
上下を明らかにしようとしているようで
なんだかさもしい自己顕示欲を感じてしまう。

仕事に熱心で良い婦長さん(最近は看護師長っていうけど)でも
先輩思いのレジデントでも
縁の下の力持ちに威張る姿をみるとそういう人間性に幻滅しちゃう。

仕事の前に、人間であるわけだから、血迷わないでいたい。
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# by decoppati | 2005-03-11 23:59 | 女性にもいろいろ

医局秘書

うちの大学ではひとつの科で何人もの秘書さんを抱えている。
分院でさえも大抵、主要な科や混合医局で秘書さんを雇っている。
彼女たちの仕事は、人事関係の書類整理やお金の管理、
他の事務書類の取り扱い、資料のコピーやお茶くみ、
来客のもてなし、ときにはスライド作りなどである。
課外活動として科のOBや科のDrの合コンの参加、手配まで行う。
正式職員として雇われることもあるようだが、
その他は各々の科で捻出したお金で
パート扱いで雇われているようである。
給料は決して高くない。

大抵、医者の娘や親戚が医者、教授の親戚などが占めている。
本人がどうであれ、彼女の周囲の「医者捕まえて来い」圧力は強い。
大学病院の秘書さんともなると、美人ちゃんが多く、
ミニスカートにミニ白衣、
銀座のお姉さんチックなゆったりウェーブの髪型、
寸分の隙もない化粧、高いヒールがお約束で、
医局の男性を癒す効果は抜群である。
彼女たちが連れ立って食堂に居たりすると圧巻である。
というわけで、誰か医者を捕まえて「寿退職」するのが王道である。
あるいは独身男性のあまりの不毛さに他の医局に転職していく。

「蛇の道はヘビ」ではないが、
採用担当医師が平気で言い放つ
採用時のポイントが狂っている。
なまじ真面目に考えて面接に来ると、
頭にくるはずである。
ちなみに求人を出すとそれはもうわんさと履歴書が送られてくる。
(最近は雇用機会均等法に基づきパート募集でも性別書かないから、
 男性から応募のあることも多々ある。面接まではする。
 実は写真必須。)

 1. 綺麗であること。(人工でも可。綺麗でありさえすれば良い。)
 2. 仕事自体は難易度が低いこともあり、
   秘書の専門知識や技術はあってもなくてもよい。
   語学力などあったらあったで仕事はあるが、
   なくても概ね問題ない。
 3. パートで何年もいられると給料を上げなければいけなくなるので
   なるべく短期でturn-overがあったほうが好ましい。
 4. 問題なくturn-overするためには、
   最初から明らかに「医者狙い」という人が好ましい。
    →こういう人は所属する科のみに限らず、
      広くアンテナを張って、
     だれかしらをゲットして寿退職にこぎつけるから。
 5. 主婦は無理が効かず、長居するので×。
 6. 履歴書に「長期間勤めるつもりです」なんて
   書いてあったらもちろん×

ほんと、秘書さんには綺麗な人が多いのだ。
ものすごく荒涼とした仕事中にお茶をいれてくれたり、
他愛もない女の子っぽい話を聞かせてくれたりすることで
なんだか一瞬、のんびりムードにさせてくれるのである。
女の私でもそうなのだから、
男性陣に対する効果は絶大であろう。
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# by decoppati | 2005-03-08 23:55 | 女性にもいろいろ

当直中の衛生面

この仕事、とにかく当直が多い。
当直でなくても病院に寝泊りする羽目になることもよくある。
専門医前の研修期間中には4連直から20連直まで
とにかく病院のなかで過ごす時間が多かった。
そういう当直中にささやかに問題になるのが衛生の面である。
もちろん男性陣のなかにもきれい好きな人や潔癖な人もいるようだが、
まあ、おおむねおおらかというか、だらしないというか、
案外平気にしていることが多い。

当直業務中の医師はその昼間も普通に働いていたわけで、
夜に呼ばれない限りは横になっていてもよい。
 (寝れるとき寝ないとやっていかれない。
  朝帰れるわけでなく、翌日も朝から晩まで働くわけだから。)
それでもいろいろなことで突然呼ばれるので
おちおちトイレにもゆっくり入っていられない。
そういうわけで、お風呂にはいるタイミングが非常に難しい。
わたしはよっぽどのことがない限り、
暇になったのがたとえ明け方だったとしても
どうしてもお風呂(or シャワー)には入りたい派である。
シャワー浴びてるとコールが鳴って、裸のまま対応して
慌てて服着て飛び出していくことになるが、
それでも浴びないでいることは避けたい。
昔、シャワー室に電話がない病院では
バスタオル巻いて電話のあるとこまで走っていたこともある。
こんなとき、他の人に言っても、
「風呂入らないから不便かどうか知らない」とにべもない。
バスタオル巻いた医者が廊下を裸で走っているなんて、
患者の迷惑だからとかこじつけて、
事務に言って、電話を取り付けてもらった。

病院によって恐ろしいことに、医者用の浴室がないところもある。
またあっても、夜になると給湯がストップするところもある。
冬に行水する羽目になったりするわけである。
こういうことを同僚や同じ科の人々に「困るよねー」と同意を求めても、
「なにが?」という顔をされることが多い。
実際、当直のとき風呂(or シャワー)に入らないという人が実に多い。
3連直ともなると、
お願いだからシャワーを浴びてくれという臭いを発散する人がでる。
もちろん、面と向かってお願いすることになる。
手術のとき手洗う前に、よーく体洗ってこいってかんじ。

当直室というのがまた曲者で、これがたいてい日のあたらない
屋根裏部屋チックなところにあることが多い。
湿気がすごかったり、ほこりがすごかったり、まあ、汚いことが多いわけで
そこに居る時間など2-3時間であるのに、
朝になると体中が痒くなることがある。
こういうとき、他の人に「あそこで寝ると痒くならない?」と聞いても、
意外と賛同してもらえない。
勝手に自腹でバルサンを買ってきて、
夕方のうちに焚いたりして解決しているが、
ちゃっかり後になって他の人が「最近は調子がいい」とか言ってたりする。

当直着といわれるオペ着の使い古しも
通常はクリーニング済みのものが用意されているわけだが、
田舎の病院などであきらかに誰かが着たやつを出されることもあり、
注意が必要である。シーツや枕カバーも同様。
ぼけぼけしていると気持ち悪いことになる。

そういうのを変えなくても平気だという人が多すぎて、
女の中ではだらしない部類のわたしでさえ、
潔癖症になったかと思うほどである。
でもやっぱり、だれかが顔を付けてたり、汚い頭を付けて、
もしかしたらよだれも付いてるかもしれない枕カバーなんて耐えられない。
どんなに疲れて寝る間が惜しくても、新しいリネンを探し出して、
変えるまでは寝る気にならない。
これって正常な感覚だと思うのだが。
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# by decoppati | 2005-03-07 18:29 | 脳外科の仕事

患者さんへの接遇

多くの病院で昨今は患者サービスの向上がことさら叫ばれている。
本質的には非常に良い風潮と思うが、機能評価受審など目先だけをみた
本末転倒としか思えない議論も多く失笑を禁じえないことが多い。

患者さんを全員「OO様」と呼ぶこと。
 呼称というのは一律にすればよいとは思わない。
 いいサービスというのは、
 患者さんの心地よさに配慮するのが目的であって、
 子供に「OO様」ではコントだし、
 カジュアルな人に「OO様」では慇懃に感じられてしまう。
 かと思うと大学病院など、
 「OO様」と呼ばれないと抗議してくる変わった人たちもいる。
 面倒くさいからひとまとめにして
 「OO様」と呼んどきゃ文句ないだろ、ってかんじの、
 こういうやっつけ仕事をサービスとはいわない。
 やはりその場、その人にそぐう適切な呼称を使って、
 要は診療の部分でしっかり用が足りればいいのであって
 何も気色ばまれることはない。
 
なんでもマニュアル化することでの形骸化
 なんでもマニュアルにして、
 それに従うことで常に正しいことをしているような幻想がある。
 医療の現場でのサービスは画一的なものでなく
 やはり、適時適切な判断が必要である。

誰にいわれなくても、気をつけたいこと。
 患者の搬送などのとき、回診のとき、
 温度板やフィルムなどを患者の体の上に
 平気で置く看護婦、医師がいる。
 どんなに手が空いていなくても工夫はできる。
 どんなときでも人の上に物を乗せるべきではない。
 
 患者の搬送の際に顔のすぐ上に点滴をぶら下げたり、
 そのラインが顔や首にかかっているままなのは、
 相当気持ち悪いだろうから、目を配ったほうがよい。
 足元にぶら下げるようにするといいようだ。

 意識がすごく悪い患者、実際はわからないかもしれないが、
 話しかけて悪いことなどない。
 やはり処置するときはちゃんと声をかけてあげたい。

 意識がよくて手足のコントロールが悪く、
 意思表示の方法が限られている患者に不適当な扱いをしないこと。
 時間がかかっても本人とコミュニケーションを図って意思を聞いたり、
 手の位置や足の位置がそこでいいか確認して
 いい位置に動かしてあげるなどの配慮は
 患者のために行うべきだと思う。
 口が利けず文句が言えないのだからなるべく心地よくしてあげたい。

 車椅子の患者の移動で、
 エレベーターに乗るときはバックで乗せたらどうだろうか。
 壁を向いて突っ込まれると
 何階かもわからず同乗者と向かい合わせで不憫である。
 
などなど、ちょっとしたところで、
患者サービスを見せかけだけして
慢心している上層部の思い過ごしに脱力する。
 
とにかく、「OO様」と呼ぶとか呼ばないとかいう議論の前に、
患者さんに対する本質的なサービスについては
まず個人個人のレベルで強い意識と自主性が最も必要だと思う。
そうすれば、自ずから良質のサービスがなされるようになるものと信じる。
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# by decoppati | 2005-02-27 23:14 | 脳外科の仕事

男性も苦労してる

きわめて日本人的だが、
他のどの職種でも、男性ばかりの職場では
皆総出で性風俗遊びに行くことがあるようだ。
(ヘルス、ソープ、旧赤線みたいなやつ、
 いわゆるちょんの間、昔は買春旅行さえ。
 ランパブや外人パブ、キャバクラなんてかわいい方)
もちろん純粋に楽しんでいるのかもしれないが、
ある面、共犯者を作るというか、
はたまた通過儀礼といおうか、
こういうのに参加してこそ
男であることが認められるかのような
根拠のない縛りもあるようだ。

何故か40半ば以上の世代の男性には、
家庭や妻をかえりみず(少なくともそういうフリが大事)、
なるべく新しい風俗情報を仕入れて、
潤沢な資金を注いで間断なく体験して、
人に自慢するのを無上の楽しみにする人がいる。
実は家庭への罪悪感があるのか、
何故か何人かつるんで行きたがるのが特徴である。

30代後半から上の世代は関白亭主幻想が強いようで
大抵はあまり抵抗なくそういう気風になじんで
嬉々として共に出かけて話をあわせてうまくやっている。

面白いのは30代前半から下の世代で、
妻や彼女にパートナーシップを感じている人が多く、
また恋愛期間の過程を楽しむ傾向が強いのか、
性風俗には全く興味がない人もいる。
(玄人に興味がないだけで、素人はまた別だったりする)
彼女が居るのに、不特定多数を相手にする見知らぬ女と
金で関係するのは気持ち悪いからいやだ、とか言う。
それでも、上司や先輩医師から半ば強制的に誘われると
断りにくいようで、嫌々付いていく羽目になるらしい。
後で嫌悪感で一杯になって、
反省してる人もいる。
誰にもいえないから聞き役は私である。

そういうとき先輩であるわたしにできるのは、
同級生やちょっと先輩の男性医師にやんわりと
強制参加させないで自由参加でいいじゃないかと、
直言することである。
また行きたくない後輩には、とって食われるわけでなし、
行きたくなければ「行きません」とはっきりいえばいいと、
アドバイスしている。
始末に悪いのは、その連れて行く方の世代、
行きたがらない奴なんて男にはいないから
強制しても迷惑じゃないと信じ込んでいること。
風俗行かない奴なんて仲間じゃない、とはっきり断言してしまうことで
体裁を気にする後輩たちは恐れをなして、
嫌でも嫌な顔みせないように気をつけてまで付き合うようだ。
恐れをなすほうにも問題はある。
なにを恐れているのか、突き詰めていくとわからない。
断ってもきっとなにも起こらない。

というのも、
わたしは性風俗店に一緒に行ったことがない人間だが(当然だけど)、
別に仕事上、なにかそれに起因する支障を感じたことはなかった。
どうして男性だと、かえって自由が縛られるのかと不思議でもある。
そういう余計な心配は実は要らないように思う。
楽しみたい人だけが、有志だけで行ってくれば、
下級生が他の男性に秘密で悩んだりしなくて済むのになあ。
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# by decoppati | 2005-02-27 17:41 | 男性医師の生態

救急搬送される心肺停止の症例

Excite ニュース : 遺体安置室で生存判明
救急搬送される心肺停止状態の症例はさまざまである。
例えば、墜落の症例では、(自殺しようとビルから飛び降りるなど)
「墜落するところを見た人からの通報でたった今発生した」場合と
「いつ墜落したかわからないが、
 地面にあらぬ形で横たわっているのを発見された」場合では
患者の状態や蘇生される可能性が大きく異なる。
申し訳ないが、もう死後硬直が始まっているような症例さえ
救急車で搬送されてくることもあり、
そういう人を復活させることは不可能である。

監察医務院を擁する東京都下と
その他の県下ではまたちょっと扱い方が異なる。
都以外では、もし心肺停止状態の人が
病院搬送後に死亡確認された場合、
そのまま警察がやってきて病院内で検視が行われ、
それにずっとつきあう羽目になることが多い。
だから心肺停止で、状況がちょっと怪しい場合、
救急車の中で状態を厳重に調べてみて、
絶対に復活させることが不可能な症例は
死亡確認した上で、そのまま警察に行っていただくこともある。
(頭蓋骨の巨大な裂け目から脳が大きく飛び出していたり、
 脊椎がグニャグニャに折れて、骨が飛び出している、
 頭部がぺっしゃんこにつぶれている、等)
ただし、都下では上記のような症例でも救急室に運び込んで、
処置を求められることが多々ある。
もちろん通常の心肺停止状態では蘇生を施せば
心臓の鼓動を再開することが多いため、
簡単に諦めることはしない。
特に小児では、奇跡のようなことが起きるので絶対に諦めない。
しかし、上に挙げたような極端に変形してしまっている症例では
どう治すというのか、救急隊に問いたい気になることもある。
本当は通報を受けて現場でそんな大きな変形、損傷を確認したら、
実際には即死状態なのであって、
これに限っては警察に直行してもらったほうがよい。
...というほど、律儀に東京の救急隊はどんな例でも
病院に搬送してくるのである。

だから、今回のニュースや長崎の同級生にナイフでやられた女の子が
救急隊の判断で警察に直行したと聞くと、
非常に違和感がある。
蘇生成功する症例を判断するのは容易でない。
よもや心肺再開しても植物状態で生き残る可能性が高いわけだが、
そういう究極の選択肢しか残っていないとしても、
救急隊のみで判断を下すべきことではない。
やはり地方では特殊な事情が隠されているのだろうか?
それとも救急隊の質の問題なのであろうか?
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# by decoppati | 2005-02-21 00:08 | 脳外科の仕事

かたや女の医学生や医者は...

今はどうか知らないが、少なくとも私が学生の時は
男子学生や特に文系に進んだ女子学生が
ガンガン合コンにいそしんでいるとき、
女子医学生をターゲットにした合コンなんてものはあり得なかった。
合コンに行きたい人は、
多分学外の知り合いのツテで参加していたと思う。
例外は東京女子医大で、
ここだけには頻繁に他の医大や国立大、有名私立大学から声がかかって、
そういう活動に精力的な人たちは毎日のように合コンに行っていた。

とかく、女医とか女子医学生なんていうものは
エロ系やメディア、ドラマなどバーチャルな世界では、
気持ち悪いほどもてはやされているが、
現実となると、出会った人からは引かれることのほうがが多い。

引かれるならまだしも、
昔、学生の時に旅行でユースホステルに泊まった際、
学生証を出せといわれて出したら、
宿のオヤジにいわれもない説教をくらって不愉快だった。
違う職種のある種の男性からは、
お門違いの妬みや劣等感をいきなりぶつけられることもある。
幸い、学生の時から今に至るまで、
外見からは美術系とかダンサーとかに間違えられることが多いので、
とにかく必要がない限り、
本当の専攻や仕事のことは話さないようにしてきた。
新しい人とは知己を得てしばらくして、
思い出したように職業を聞かれた頃に言えば
なんのことなく聞いてもらえて安心する。
こんなことで自意識過剰みたいな対処をするのは
本意でないが、自己防衛のためいたしかたない。
やっぱり、仕事がなんであれ、先入観なく
あるがままの私として受け取ってもらうのが楽なのである。
友人同士で遠慮やへつらいは要らないのだから。
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# by decoppati | 2005-02-20 02:59 | 女性のハンディ

やっぱり男の医者はもてるかも。

学生のときから不思議なこと。
一般に男子医学生、あるいは男性医師はやっぱりもてること。

実験や必須の授業、試験が多く、
毎年、単位一つでも落としたら留年くらうから、
一生懸命勉強して通るのが当たり前、
卒業試験、国家試験は一発で通るのが当たり前という世界では
連帯感をもつことが重要で、
学内の女子学生からすれば同級生の男子たちは、同志である。
もちろん学内で恋愛感情が芽生えて付き合う人たちは多い。
それにしても6年間もかなり密着して学生生活を送れば、
勉強ができたりできなかったり、理解力があったりなかったり、
面白味があったりなかったり、卑怯な奴、頼りになる奴、
精神的に弱い奴、タフな奴、はったりかます奴、正直な奴、
話題が乏しい奴、とにかくいい奴など、
とにかく学内では飾ることなど不可能に近いから
誰がどんな人なのかは大体わかってくるものである。

だから学内の女の子からは恋愛関係になるという観点で、
全く考慮に入れられない一群もいる。
(ちょっと精神的に問題がある、全然面白味がない、
 女子と話すだけで過換気になってしまう、生理的にダメなど)
不思議なのは、その群でさえ、
学外ではデートできたり、看護学生に言い寄られたり、
学生のときはダメでも、
医者になったら看護婦さんとデートしまくったりできることである。
学年一の変人でも結構かわいい奥さんをゲットしている。

変人でなく、普通の男子ならもっともてるし、
よもや長身だったりハンサムだったりしたら、
もうジャニーズ並の人気である。
ハンサムでなくても長身でもなくても、自信に満ちて
女あしらいがうまい人、まめな人というのは超人気で、
そこらじゅうの女と関係しまくっている。
どの業界でもその順列は同じだと思うが、
普通に思う2割増し以上にもてるのではないだろうか。
勝手にもてるのは大いに結構。

ただ、自分を過大に申告することで
確信犯的に釣りに使う人たちも居て、本当に気持ち悪い。
もし容姿と雰囲気だけで勝負したら、
女の子と食事にさえいけそうもない変な奴が
いたいけな新人看護婦などをデートに連れ出し、品定めをして
「やりほう」(やり放題)とかいっているのを聞くと虫酸が走るのである。
現にわたしがたまたまジャズクラブなどに居ると、
大きな声で「俺たち医者だしー」とか何回も言って、
こちらに話かけて来るグループなど、本当によく出会う。
別に同業だと教えるつもりもないし、無視するのみであるが。
ああいう所業だけは勘弁してほしいものだ。
どういうつもりなのだろう。
医者でも、
魅力的な人間性を持ってる人や、
女と楽しく遊び慣れている人たちは、そんな野暮じゃないでしょ。。。
と思いたい。
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# by decoppati | 2005-02-18 23:46 | 男性医師の生態

レジデント時代

医局から派遣されて半年単位でいろいろな病院に行く度に
始めの頃はどこでも「脳外科の女医さんは初めて」といわれ、
特に看護婦さんからは「どんなもんだかねえ」と
ちょっと意地悪がかった目で見られたものだった。

それでも結構すぐにうち解けてくれたり、
親切にしてくれるようになった。
ちょっとしたポイントはある。
求められている用事が済みさえすれば
コメディカルからは好意的に思ってもらえる。
別に性別は関係ないが、一度好意的に思われると
同性であることでさらに熱狂的に支持される傾向がある。
また他の要素としては同性として勝負にならない可哀想さであろうか。
(化粧っ気がない、いつも眠そう、院内でお洒落してない、など。
 これに対してICUの看護婦などはデパートの一階とも見まごう
 ゴージャスな厚化粧、匂い、ミニ白衣だったりする。)

看護婦さんが外科系のレジデントに求める資質とは
多分次のような事項でないかと思う。

・困ったとき、急変時、トラブルが起こったときなど、
 すぐに駆けつけて欲しいときに電話でうだうだ聞かずに
 とりあえず現場に急行すること。
・ついてからは即座に状況を把握して、できる限りの処置を始めるか、
 自分だけで手に負えない場合は潔く判断して、
 すぐに必要な助っ人(上のドクター)を呼んで
 簡潔に説明して早く来てもらうこと。
・もちろん必要のない報告や遅すぎる報告を受けたら
 その旨説明して、注意してもよい。
 いいなりではいけない。
・病棟で自分の知識では足りなくて
 正しい判断が下せない、或いは迷うときは、
 潔くそれを認めて、直ちに上のドクターに聞くか調べて来て、
 正しい治療をするように努めること。
・点滴、中心静脈栄養路の確保、傷の消毒、
 ドレーンの管理、経鼻胃管の管理など、
 レジデントが主に行う類の手技が手早くうまくできること。
・なにをするときも、周囲を汚さないこと。

結構、多くのレジデントが陥るのが、
看護婦さんの勢いに押されて、
医者たる態度をみせようと変に頑張ってしまって
知らないこと、うろ覚えのことでも付け焼き刃に
その場で言い張ってしまうことである。
その結果、おかしなことをいっていると
看護婦から上のドクターに直訴されるのがオチであるし、
なにより患者に迷惑で余計な時間がかかって困る。
看護婦さんのほうはレジデントに即座に対応してもらおうとまでは
思っていない。
正しい対応をしてもらうのが目的であるから、あやふやにせず、
上のドクターと相談するか、連れてくるかしてくれれば良いのである。
立派な使いっぱしりというわけだが、それでも
自分でしていいこと、自分だけでしては危ないことを
しっかり判断できることこそがこの時期の医師には重要で、
看護婦さんというのは案外よく見ており、
そういう正直さ誠実さ便利さ判断力という点で
尊敬や信頼を勝ち得ていくことができるように思う。
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# by decoppati | 2005-02-17 22:59 | 脳外科の仕事

ボケ予防について一考。

脳神経外科は基本的に
脳や脊髄の手術を要する疾患のための科であるが、
なまじっか「脳」がついているために、
頭のことならなんでもかんでも相談にこられることが多い。
もちろん脳神経外科疾患で結果として「ボケ」ることもあるわけだが、
加齢によるボケは専門外である。

ボケで来るケースに似通った特徴があるのが興味深い。
・いまいましそうに老母や老父を連れて来るその息子や娘が
 銀行員、一流商社マン、キャリアウーマン、
 一部上場企業に勤めるいわゆるエリートであることが多い。
 忙しくて日頃あまり関わっていないということが多い。
・日常を孤独に過ごしている人。
・仕事を真面目に一生懸命やっていた人で仕事が趣味であったが、
 ほかに趣味といえるものがない。

高齢者には地域性があり、
都会ではすでに核家族化が極まっており、独居老人や老々介護が多い。
勉強ができていい大学に進学し、都会で素晴らしい職を得た息子が
田舎から母親を呼び寄せて近くに住わせていることも多い。
息子は仕事が忙しくて構ってくれず、嫁は関係したがらず、
初めて都会にきて知らない人だらけで打ち解けられず、
孤独を託って生活する人も少なくない。
その結果、何日も誰とも会話せずにいることが普通だという。

田舎ではまだ2世代、3世代でワイワイ住んでいるうちも多く、
別居だとしても農業、漁業などを生業としていると、
元気でいるかぎりその高齢者が一番の物知りで生き字引として
地域から崇められ尊敬をうけているのをしばしば見受ける。
収穫などの重要決定事項や
困ったことがあったときの相談役として欠かせない重要人物である。
こういう地域の高齢者は案外元気で、
80代はもちろん、90代でも頭脳明晰で、
生まれ育った地域から動かずにいると
小学校からの親友やらなんやらお互い長寿なので友人が多い。
友人同士で寄り合ってはいろいろな情報を交換しているので、
「こないだもらった湿布が凄く良かったからよー、
 友達に言ったら羨ましがられた。」
とか、外来に通っている80代後半の患者さんが
頻繁に「友達」の話をするのは微笑ましい。
東京ではこういう光景にはほとんどお目にかかれない。
大体、都心で高齢者を診察するときにはまず職業は聞かない。
退職して無職に決まってんだろ、って顔されるのがオチだから。
田舎ではちがう。
いつも誰にでも聞いているように職業を尋ねると、80代でも
「大工です」「床屋です」「百姓です」「漁師です」
と答えるおじいさん、
「畑の仕事」「干物作ってる」「海女です」
などと答えるおばあさんばかりである。

こういう精神的な張り合いや家族や友人との会話、
ゲートボールなどの楽しい遊び、
適度に緊張感を強いられる仕事などが
ボケを予防する大きな要素になるようである。
もちろんこれで全てが解決するわけではなく、
そういう人でもボケることはあると思うが
せめて進行を遅らす効果はありそうである。

同じ田舎にいても息子や娘が東京に住んでいて、
老夫婦だけになっている人たちや、
都心から別荘を買って移ってきた人でボケが進行する人たちがいる。
核家族化が進む今日この頃であるが、
家族をボケさせたくなければ、
せめて電話での会話を頻繁にしたり、
友人との付き合いを推奨したり、
人と関わるような趣味を持ってもらったり、
楽しい行事に連れ出したり、
たまには一緒にトランプ、碁、将棋、ボードゲームなどを楽しむなど
構って構って構い尽くすのがいいのではないだろうか。
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# by decoppati | 2005-02-09 20:53 | 脳外科の仕事

医療従事者の人権って?

堅い話をするつもりはないが、
新聞、ニュースなどで患者の権利の話は花盛りだが、
逆に医療従事者の人権の話はとんと聞いたことがない。

処置をしたり、手術をする際に患者さんには
感染症のチェックを受けていただくものである。
第一には他の患者に感染症をうつさないため、
そして、術者や血液を扱う医療関係者に
うつらない工夫が必要なためである。
感染症の患者さんの処置や手術の後は特に念入りに消毒をする。
通常チェックする感染症というのは、
梅毒、B型肝炎、C型肝炎の3つである。
HIV, ATLのような命に関わる感染症も問題になっているが、
特にHIVは本人などの了承がないと調べることができないこともあり、
必須の検査には入れられず、緊急で調べることはまずできない。
ということで、もしHIVの患者がいても知るすべがない。
手術や処置の際、誤って使った針を刺してしまったり、
血しぶきが目に入ったりすることは往々にして起こるもので、
そういったときに殉職みたいに感染する可能性は残されている。
もし感染症と知っていれば、ゴーグルをするとか手袋を2重にするとか
ことさら血液や体液との接触に注意することができるのだが。
患者さんの人権の前では、医療従事者の人権は軽い。

また病気で前後不覚になった人、泥酔した人、
もとから精神を病んでいる人、乱暴者など、
患者にはいろいろな人がいる。
そういう人たちが
医療従事者を殴りつけたり、蹴っ飛ばしたり、
つばを飛ばしてくる、
怒鳴ったりわめき散らすなどは日常茶飯事である。
病気だから仕方がないわけで、
なにをされてもまじめに目くじらを立てることはできない。
しかし、なかには患者の人権をふりかざして、
こちらが反撃できない立場であるのを逆手にとって、
乱暴狼藉の数々をしにくるとんでもない人もいる。
そういう人は病気のためでなく、
もとからそういう気質の人なのだ。

ちょっと殴りかかられたぐらいで
「公務執行妨害」で逮捕できる警官がうらやましくなる。
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# by decoppati | 2005-02-05 21:10 | 脳外科の仕事